2023年9月11日月曜日

鎌田・京大名誉教授曰く「首都圏の地震はロシアンルーレット」と:住むには覚悟が必要なのだ

鎌田先生が作成した首都直下地震にタイプ
文芸春秋 2023年10月号

文芸春秋10月号の新聞広告で、鎌田・京大名誉教授が「首都直下地震とタワマン」を見て、購入し読んでみた。鎌田さんの「首都圏はロシアンルーレットの上にある」という主張に賛成だ。首都圏は3つのプレートが入込み複雑な構造にある。一時、もう一枚絡んでいるという研究報告もあったほどだ。

M8クラスとしては1703年の元禄関東地震、1923年の大正関東地震があり間隔は220年、次の発生は22世紀か。しかしその間にM7クラスの地震の発生が多発している。

住むには覚悟がいるのだ。私も東京大田区に住んでいる。内閣府の有識者会議で首都圏の被害想定でM7クラス首都直下地震の19タイプの震度分布を発表した(朝日新聞2013.12.20)。

19タイプの事例のうちで都心部で一番被害が想定されるのが「都心南部直下地震」(M7.3)で震源は大田区と品川区の境界らしい。大田区、品川区を通り都心部へ地下50kmのプレート内の断層が動いた想定らしい。大田区で活断層というと立川断層群があるが20km離れている。

このほかに鎌田先生は地上から確認できる活断層として立川断層帯、そして海の巨大地震として相模トラフ、南海トラフ巨大地震を上げている。

立川断層帯では一時メデイアが騒いだので私も立川を訪問したことがある。2011年の9月のことだ。立川駅を出ると街は大きく発展していた。モノレールも動いている。一大災害時には臨時の官邸も移れるようになっているし災害復興の拠点になるのではないか。

しかし街を歩いても地震に対する情報はない。市役所を訪問し「何故地震対策が進んでいないのか」と聞くと、「断層の存在も専門家の間ではっきりしない。立川市は地盤がしっかりしていて過去の地震で倒壊率がゼロだった」という。

専門家も調査はしているらしい。断層帯発掘調査でコンクリート片を断層と思い込む失敗を犯した。断層の存在が頭にあったのか。

何のことはない、立川断層帯はメデイアが騒いでいるだけで住民は意外と冷静なのだと感じたほどだ。

M8クラスの南海トラフ巨大地震は、東海地震の発生が切迫していると研究者の発表以来、観測、地震対策が整備されたが、いまだ発生していない。鎌田先生は南海地震の発生を2035±5年と予測している。

しかし200年先だという研究報告もあり予測は難しい。発生してみないとわからないのだ。それが何時、どこで、どの規模かはロシアンルーレットだ。

私たちも注意しなければならないのは、毎日の地震情報での発表からどのタイプの地震かがわからないのだ。気象庁が発表する○○地震発生と首都直下地震が一致しないのだ。

例えば地震情報では都心南部首都直下地震でも地震の震央は「東京23区」だと「東京23区で地震がありました」ということになるのだ。

立川断層帯地震は「東京都多摩東部」、成田空港直下地震は「千葉県北西部」、東京湾直下地震、羽田空港直下地震、三浦半島断層地震は「東京湾」という震央名称になるのだ。

巨大地震の前には規模の小さい地震が多発する。規模が小さければ無視するわけにはいかないのだ。

外出し電車に乗ると多くの乗客がスマホを維持っている。ゲームや連絡、検索をやっているのだろうが急に「緊急地震情報」が流れ「命の守る行動を」と表示されたらどうするのか。興味があるが他人事ではない。

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2011.9.7掲載

立川断層M7.4;メデイアの騒ぎをよそに地元は意外に冷静 yamotojapan.blogspot.com/2011/09/blog-post_0.7.html

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