2023年9月4日月曜日

今こそ田中正造翁に学ぼう(2):「国民監督怠れば治者為盗」、もっと政治に関心を

田中正造翁
2006.10.14 田中正造記念館で

朝日新聞(2023.9.4)の天声人語で足尾鉱毒事件 で住民側に立って救済活動した田中正造翁の偉業をたたえた記事が掲載された。生誕110年というが実は100年目の2013年9月4日の天声人にも記事が掲載されているのだ。

田中正造翁の名言として「国民が監督怠れば治者は盗をなす」「真の文明は山を荒らさず、川を荒らさず」などが紹介され、正造翁の至言は時代を超えて輝きを増すという。

私たちは政治に参加しているか、政治家任せにしていないかと天声人語は問う。大いに反省すべきだ。国政選挙、地方自治体の選挙の投票率を見ると国政選挙で50%、地方自治体でも50%を超えているが所によっては25%程度の恥ずかしい選挙だ。その要因には野党のふがいなさがある。

今の中央政治を見ると、国会議員は私利私欲に走っていないか。永田町の一等地に国会議員用の宿舎を立て、破格の破格の家賃で入居しても平気、文書交通費は第2の生活費といわれている。

国会が休会になると議員はこぞって海外で物見雄山だ。少子化対策でパリに行った夫人議員がエッフェル塔前で妙な格好の写真をSNSで流したために大炎上し、自民党婦人局長を地8人したが、旅費は政党交付金から出ているらしい。私たちの税金だ。

自民党議員で、風力発電で3000万円の贈収賄疑惑、さらに馬主として3000万円を受領しだ事件が発覚している。国会議員が委員会で質問するにも背後に何があるか考えなければならない。

安倍政権時の森友事件のように規制緩和政策を進めるのはいいが、安倍さんの友人が新しい利権者になる事態も発生推した。当時の公明党の国土交通相が「一番の災害」と発言し撤回した。

また、政権の中枢にいる木原官房副長官が刑事疑惑を抱えている。本人は辞任を申し出たが岸田総理が「自分さえよければいいんだ」と思いとどまらせたというが、そういう問題ではなかろう。

デジタル事業も揉め揉めだ。結論を先延ばししているようだが保険証も問題だが、もともとは国民の収入を把握し納税逃れを防止することではなかったか。それが一向にわからない。背後にはデジタル事業で儲かるIT事業者がつるんでいるのだろう。

福島第一原発の汚染水処理水の放出が問題になっている。「安心」「安全」というが、科学的な安全と安心は別問題だ。正造翁は「真の文明は山や川を荒らさず」というが海もそうだ。

政治家の悪行は地検特捜部が「バッチをとれ」と頑張っているようだが、政治的圧力もある頼りだ。今は週刊文春が頑張っている。新聞もあまり頼りにならない。

さらに野党のふがいなさがある。「反対ばかりするな」と批判されているが野党は政策を批判することが仕事ではないにか。自民党政権と同じ考えなら自民党に入ればいいだけの話ではないのか。野党にあって労働者、リベラルはどう考えているのか。政党支持率が数%では心もとない。

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