2016年10月27日木曜日

自民党総裁任期3期9年:強い安倍で側近の政権延命策か

自民党総裁の椅子
自民党が総裁の任期を3期9年まで延長する事になったが、強い安倍で側近連中が政権延命を目論み甘い汁を吸い続けようとしているのか。本部長の高村さんも自民党のリベラル派とみていたが、安倍政権になって右翼保守派の傾向を出してきた。

我が国の政権の寿命は極端に短い事は確かだ。政権運営がうまく行かず世論調査も散々で短命に終わったのは自民党だって第一次安倍政権、続く福田政権、麻生政権があり、政権交代で民主党政権になっても鳩山政権、菅政権、野田政権と党内たらい回し政権で短命が続いた。

ところが安倍第2次政権が始まった途端、経済政策であるアベノミクスが当たり圧倒的人気を博し国民は「強いリーダーシップ」を支持、憲法改正などハードルの高い政策では「総裁として一定の期間」が必要になった。今のままでは憲法改正も難しく9年に延長したが、本音は「期限なし」としたかったようだ。

でも、それまでして強権政治の安倍政権を国民は望んでいるのか。

世論調査でも安倍内閣の支持率は高い。しかしその理由に到っては甚だ危なっかしい。

「首相が安倍さんだから」「政策が良いから」よりも「他の内閣に比べてマシだから」が40%以上の高率なのだ。

直ぐ思いつくのは民主党政権で鳩山政権、菅政権、野田政権と内閣支持率が下がる度に政権のたらい回しでしのいでいた事例であるが、民主党政権ばかりではなく、自民党政権でも第一次安倍政権、福田政権、麻生政権とたらい回しした経緯がある。

その安倍第一次政権と打って変わって第二次安倍政権は経済政策であるアベノミクスの一時の成果があって圧倒的な人気を得ることになった。

今までの政権と違って中国、北朝鮮、韓国に対して強い姿勢を崩さず、アジア、アフリカ外交も熱心だ。日本を「世界の中心」に位置づけようと国連改革にも力を入れる。そのためにはアジア、アフリカ外交は大事なのだ。またアメリカの危惧をよそにロシア外交にも力を入れ、北方4島返還交渉に「新しいアプローチ」をすると言うがプーチン大統領と個人的にどんな約束が出来ているのか。効をあせって極東開発でカネをせびられて終わるという危険もある。

政権の期間が延びれば、それなりにリスクも出てくる。

3~4年の期間だと「後のことは知らない」で、耳触りの良い政策を打っていれば良かったが今度はそうはいかない。政策達成に対する責任が問われるのだ。

「アベノミクスの再加速」で成長戦略の成果は? 脱デフレ? 2020年までにPB黒字化、財政再建はどうなるか。憲法改正は60%以上の人が「急ぐ必要はない」というがそれでもやれるのか、拉致問題? 北方4島返還問題?

一方、民主政治を踏みにじる強権政治も続く。要所要所に息の掛かった人材を送り込み政策の推進を強行する。

日銀・政策決定会合の委員にリフレ派を送り込む。NHK会長も政権の息の掛かった人材を送り込んでいるが今度の改選ではどうなるか。内閣法制局長官も憲法9条解釈改憲派だ。

他にも中央官庁のトップ人事を人事局で掌握し、事務次官人事も思いのままだ。かっては財務省が牛耳っていたが官邸が取り上げたことになるが、首相補佐官が牛耳っているから問題だ。

又、日本は選挙が多くて政権の短命の原因にもなっていると言う。確かにその傾向はあるだろうが、安倍政権は極端に恣意的選挙をやっている。平成12年は自民党が政権を奪取した選挙だった。民主党政権の不甲斐なさで当然の結果だった。

しかし平成14年の総選挙は疑問が残る。民主党など野党は憲法改正反対で「2/3阻止」などをスローガンにして闘ったが、肝心の自民党は「憲法改正隠し」で論争がかみ合わず民主党は惨敗だったが、選挙が終わると自民党は俄然、憲法改正を言い出した。公約に乗っているから約束違反ではないという。総理の所信表明でも最後に言及しているのだ。

自民党、公明党は議席を2/3以上を確保した。何でも出来ると思うのだが、そこは難しい。TPPで下っ端の連中が「強行採決」を匂わすが、国会審議で追及され安倍総理は「今まで自民党は一度も強行採決したことはない」と噓をつく。


この程度の総理が後5年君臨するかと思うとゾッとしないか。その前にアベノミクス破綻で失脚する可能性もあるが・・。

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