2021年2月13日土曜日

オリンピックって何なんだ:政治不介入のオリンピックってあるのか

 

今回の東京オリンピックの招致から新型コロナ禍での延期、そして組織委員会のゴタゴタを考えると一体オリンピックって何なんだということにならないか。政治不介入のオリンピックが出来るのか。経費問題もあり候補地として名乗りを上げる国が減ってきたという。 

誘致運動時、日本は盛り上がりに欠けるとIOCは批判的であったが、時の安倍政権は「福島の復興を世界にアピールする」機会として政権挙げて盛り上げた結果、「TOKYO」を勝ち取った。発表会場での政治家、アスリートらのはしゃぎぶりは不思議だった。 

相手候補地はトルコのイースタンプール、スペインのマドリードだったと思うが、トルコは内紛、スペインは財政難で万一東京が破れてこれらの国だったら開催がどうなっていたか。考えてみればIOCもホッとしたことだろう。 

ところが、東京もコロナ禍に始まり今回の組織委員会の森会長辞任、川渕氏指名も横槍が入り辞退で改めて会長選出のやり直しになった。女性蔑視発言で引責する森会長が「おごり」からか後任を指名する密室、お得意の「ムラ政治」をやってしまい、受諾した川渕氏は森さんを相談役に指名したのだから批判が飛び出すのは当たり前だ。 

肝心なところで日本の悪しき「ムラ政治」、男女平等の疎さを世界にさらけ出す辞退になった。 森さんは「肝心なところで転んだ」のだ。

そればかりではない、オリンピックはいろんな問題をさらけ出した。 

誘致運動では怪しげな人材とコンサルタント契約を結んだが黒いカネ事件となり当時のJOCの竹田会長が辞任しウヤムヤのうちに終わった。背後には特定企業のスポーツ部門が関与していることも分かった。利権がらみなのだ。 

オリンピック組織には長年同じ人材が関与し、利権が出来上がっている。視察などの名目で遊びに来てお土産を持ってかえる。事あるごとに繰り返す。「オリンピック村」が出来上がっているのだろう。 

組織委員会会長の森さんにも利権が付きまとっているようだ。辞任後は国税庁が財務調査に入るべきではないか。

今回の組織委員会のゴタゴタでテレビの情報番組でコメンテーターがスポーツに政治が介入することを厳しく批判していたが、政治介入なくしてオリンピックが開けるのか。 

大体、オリンピックを時の政権は国威のアピール、政権人気の向上に利用しているのではないか。安倍政権も「福島第一原発事故と絡んで福島の復興を世界にアピール」することが目的だったのではないか。だから海外から放射能汚染の心配が指摘されると「アンダーコントロール」と嘘までついた。 

アスリートは何故か、新しい競技場、施設での競技を希望するから公共投資で景気対策にもなる。東京都はフロンテイア開発で国のカネを利用できる。後に残るのは莫大な施設の維持費だ。大きな借金を抱えることになる。 

新型コロナウィルス禍にあって国民の民意は80%が「中止」だ。IOCや競技団体、アスリートも民意に沿うのであれば、早く中止を決定し、開催の是非を先延ばしし無駄なカネを使うのをやめるべきだ。 

アスリートにとってどうしても「世界一」がほしいのであれば競技団体ごとに世界のどこかで分散競技し優秀者にはIOCがメダルを出せば良いのではないか。 

IOCWHOの意見を聞いて決めるというがWHOは2年はコロナ禍が残るといったことがある。決して政治的判断をしてはいけない。

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