2021年11月21日日曜日

11月20日、NHK「ブラタモリ」:見ごたえのあった「フォッサマグナ」、日本はどうして出来た?

NHK ブラタモリ 2021.11.20

ブラタモリ♯190「フォッサマグナ」「日本はどうして出来た」は久しぶりに見ごたえのある番組内容だった。全国日本地図には載っていないような「根知」が日本誕生に重要な場所のひとつであることをはじめて知った。勿論「フォッサマグナ」は知っていたが・・。 

タモリさんと女性アナが各地を訪れブラブラ散歩する格好で、その地域の地理、現地での簡単な実験での生い立ち、歴史などを教えてくれる番組だと思っていた。 

突然に現地に立たされ「お題」が提供されその解決を探っていくストーリーだろう。先の新聞で番組編成の苦労話が出ていた。スタッフは何週間も現地で調査するという。しかし出演者には何も知らされていないということだった。 

そんなことはないだろう。全く知らない場所に連れて行かれて、「これは何だ」「この風景で何か分かるか」と聞かれて直ぐ答えることは出来ないだろう。タモリさんともあろう大御所に恥をかかすことも出来ない。質問もそんなに難しくはない。何らかの配慮はされているのだ。女性アナも余り知らなさそうな振りをしタモリさんに花を持たせようとしているのではないか。 

そんなことは別として、フォッサマグナは面白かった。 

番組は根知から始まる。糸魚川―静岡構造線の北の端になる。北米プレートとユーラシアプレートの境界になる。フォッサマグナの西端だ。 

その北の端が民家の中を通っているのには驚いた。溝と言ってもコンクリートの雨水溝になって水が流れている。庭を通って向こうの林に通じているというのだ。

その糸静線の両側にある井戸水を飲むと違いがあるというのだ。普通だったら構造線上に構造物、家屋などを構築するのは禁ずるはずだが、そうではない。 

「フォッサマグナって何だ」と聞かれて女性アナが「溝?」と答えていたが、大きな溝なのだ。調べてみると約1700万年前、日本海が拡大する頃、西日本と東日本(?)の間に大きな溝が出来た。そこに長い間、堆積物、火山噴火そして隆起が繰り返され大きな溝が埋まり、さらに隆起し今の地形になったようだ。 

根知にはフォッサマグナ・パークもあり地層が地面に現れ、よく整備されている。東西での地層の違いも分かる。

私も一度、長野県大鹿村の中央構造線博物館を見学したことがあるが博物館の敷地から向こうの山へ構造線が伸びているとの説明があったし、館内には構造線での地質の違いが判る展示がされていた。 

この付近は地質がもろい。博物館に行く前に山崩れの箇所が何箇所か見られた。さらに今、この下はリニア新幹線の工事がされており、つい先日は作業用坑道工事で発破をかけた後の安全確認中に壁が崩れ人身事故を起こした。 

フォッサマグナは自然災害上も要注意なのだ。 

親不知―松本―諏訪―静岡を結ぶ糸静線と柏崎―小出―熊谷―銚子を結ぶ線に囲まれている。 

私の住んでいる高崎付近はフォッサマグナのど真ん中にある。噴火するのか分からない八ヶ岳、今噴火している白根、箱根、何時噴火してもおかしくない富士山がフォッサマグナの中にある。 

九州、四国、紀伊半島、中部日本を延びる中央構造線は諏訪で糸魚川静岡構造線にあたり、群馬県下仁田を通り高崎まで伸び、柏崎―銚子の構造線で結ばれ銚子で太平洋に抜けていると見られている。 

フォッサマグナとしてどの程度認知されているのか知らないが、災害と言う点でも要注意だ。 

NHKの「ブラタモリ」もフォッサマグナは2週連続で次は1127日の「糸魚川 君は糸魚川の本当のすごさを知っているか」と言う。 

忘れず、見てみようではないか。

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