トランプ大統領のロシア疑惑事件でバー司法長官から概要が公開されたが、一国のトップの疑惑事件の究明は政治的にも困難を強いている。日本でも安倍総理夫妻による森友学園疑惑があり、相通じる日米トップの政治疑惑に幕引きがあるのか。
今日の新聞はどこも大々的にトランプ大統領のロシア疑惑事件での報告の概要を報じている。
チョッとまとめてみると、2016年の米大統領選でトランプ陣営がロシアと結託してクリントン陣営が不利になるよう工作下疑惑事件だ。サイバー攻撃でロシアのメールを入手し流出させた。
コ三―前司法長官は元大統領補佐官とロシアの関係者の不透明な接触で調査を開始したためにトランプ大統領が捜査中止を要請したが従わなかったので長官を更迭した。
司法省もモラー特別検察官を任命、ロシア情報員12人起訴、トランプ陣営6人を偽証罪で起訴したが証拠が見られなかった。モラー氏は調査報告をバー司法長官に提出、その概要を議会に公表したというのだ。
トランプ大統領は捜査や民主党の一連の行為を「魔女狩り」と攻撃した。しかし元選挙対策本部長、カネの流れを知っているコーエン顧問弁護士、トランプ大統領の長男、娘婿などに容疑がかかっていた。
誰が見てもトランプ大統領に不利だった。
一方、安倍総理夫妻が関与した森友学園事件を見ると、森友学園の籠池元理事長が新しい小学校を建設しようと豊中市にある国有地の払い下げを受けて建設が始まったが完成間際に疑惑が表面化した。
安倍総理夫妻は学園の寄付金集めに安倍総理の名前を使ったり、昭恵夫人を名誉校長にしたり、建設工事現場を背景に籠池元理事長夫妻との3ショット写真を近畿財務局との交渉に使った。
国有地払い下げでうまくいかなかった交渉が3ショット写真を見せたとたんにとんとん拍子で進んだ。さらに国有地の払い上げで価格で地中に廃棄物が大量に埋め立ててあることがわかり格安の払い下げになったが、その根拠となった廃棄物量の算定に疑惑が出てきた。
本件払い下げが安倍物件であることを忖度し格安算定になったというのだ。しかし、理事長側にも交付金などで詐欺容疑がかかり公判中だ。小学校建設は契約に違反が見つかり払い下げた土地を国が買い戻す結果になった。
この事件に関連し、民主政治の根幹を揺るがす結果になった。財務省は関連する公文書を改ざん、官僚の忖度発言が続き真相究明に至っていない。近畿財務局の担当者は自ら命を絶ったし、キーマンは海外へ転勤や配置換えで「証言拒否」に出た。籠池元理事長も証人喚問を受けたが「刑事訴追の恐れがあり」肝心な点は聞くことができなかった。
米国ではバー司法長官の概要報告でトランプ大統領に配慮し政治的幕引きを図ろうとしている。大統領が罪を犯したとは結論できないが潔白の証明にはなっていないと、トランプ大統領の「潔白」宣言異を唱えている。
何があっても共和党は大統領を支持し、民主党支持層は反対する米国を分断する構図になっていると言うのだ。
日本も森友疑惑での安倍総理の説明に8割の国民が不十分というし、野党も国会での追及を緩めないが、キーマンの国会招致を自民党が頑なに拒否している姿は安倍総理夫妻を守ろうとする以外の何でもない。
一国の現役の権力者の罪を追及するのは難しいのは、どの国も同じことだ。
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