2019年3月13日水曜日

ゴーン後の三者連合、合議制のアライアンスのスタート


やっとゴーン後の三者連合の形が決まってきた。新聞報道では合議制による新しいアライアンスのスタートとなった。ゴーン逮捕、解任の成果だろう。ゴーン被告に権力が集中したための弊害が出たことを考えると当然の結果だ。

昨年11月のゴーン被告逮捕それに続く解任でルノー本社と日産のゴタゴタ続きだったが、これで一旦落ち着きを取り戻すのか。発端はルノー、日産の「経営統合」により日産が独自性を失うことに対して抵抗したのだ。そう考えるとゴーン被告が言う「クーデター」の色彩も濃い。

公判では「お前たちも賛成していたのではないか。何故、その時反対しなかった」と追及されれば現経営陣も困る事態になりかねない。

共同記者会見では記者から「久しぶりに西川社長の笑顔が見られる」と皮肉られていたほど今回の会談もルノーがどう出るか日産では危惧されていた。

記者会見、新聞報道ではスナール会長は日産の会長に座るつもりはないという。しかし代表権のある取締役会づく議長だ。代表権があることに何かある意味があるのだろうか。

ゴーン被告に権力が集中したことが不正行為に走ったことを考え、今後は合議制での三者連合になり「多数決ではない」という。

ただ今後の日産の新しい体制はガバナンス改善特別委員会の提言が3月末に予定されているので会長、社外重役などの体制は提言待ちになるのか。そのためにスナール氏も会長を否定したのか。

それでも一番問題である「経営統合」は今回はテーマに上がらなかったと表向きは言っているが、日産の要求する経営の独自性維持に終止符をうってはいない。フランスのマクロン大統領は国内政策の関係から統合にご執心だ。ルノーが日産の株43%を持ち、フランス政府がルノー株15%を持つ大株主であることを考えると火種はくすぶり続けるだろう。

でもゴタゴタ続きでイメージをそぐようなことをやっていられない。

日産株は格付け会社から1ランク落とされた。国内販売台数も落ちている。自動車業界は今、電気自動車、自動運転システム開発と激しい競争にさらされている。世界第2位の販売台数の三者が連携しての結果だ。単独では経営メリットは出ないだろう。

ゴーン被告は弁護士に「日産は大変だ。リーダーシップがだいじ」と言ったそうだが、自分の経営を評価してのことか。

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