2019年3月26日火曜日

「大風呂敷」[論点ずらし」「取り繕い」の不誠実な安倍総理の答弁では政策の是非が議論できず


折角の安倍総理の出席を受けての国会審議だが総理の答弁が不誠実で政策の是非が議論できないことが続いている。NHKの国会中継を見ても野党の質問者が「総理 質問に答えていない」と発言することが多い。まともな答弁もできない安倍総理の出席を求めて審議するのは時間の無駄、担当大臣に質問したらどうなのか。

朝日新聞(2019.3.26)の「首相、批判をかわす3答弁」が目に付いた。安倍首相の国会答弁姿勢の3つの特徴が記されていた。3つの特徴とは「大風呂敷」「論点ずらし」「取り繕い」だという。

それによると、「大風呂敷」では統計問題の実態解明に「政府、与党、野党なく協力して実態を解明する」と答弁しながら参考人招致も小出し、招致が実現していないキーパーソンもいるというのだ。

行政を指揮する安倍総理に何ができるか。統計資料は政府が打ち出す政策の根拠にもなる。統計不正があっても政策には影響しないとは何事か。

これで政策に成果が見出されるのか。アベノミクスに成果が乏しいのも統計資料が不良だったためではないか。

安倍総理に質問すると「参考人招致は国会が決めること」と責任回避するだろう。

厚生労働相、総務相を相手に厳しく追及すればいいだけの話ではないか。おそらく担当大臣もそんなにやる気はないだろう。だからこそ「安倍総理は両大臣にしっかりやれ」といわせたかったのだろう。

「論点ずらし」では「実質賃金の下落」を指摘され「総雇用者所得は名目でも実質でもプラス」と、はぐらかして自分の都合のいい指標に言及した。

この例はほかでも見られた。質問者は工夫すべきなのだ。「総理はよく総雇用者所得は名実ともにプラスといわれているが、実質賃金は下落しているどうしてか」と聞けばいいのではないか。安倍総理の言いそうなことを先取りすべきなのだ。

これはアベノミクスの成果とも関係するのでマイナス評価はご法度なのだ。

あるいは、質問事項はあらかじめ提出され担当閣僚が答弁書を作成しているはずだ。答弁書では実質賃金下落での記述もあるはずだが、そこのところが言いたくないので安倍さんは都合のいいところだけ拾い読みしているかもしれない。

重ねて質問すると仕方なく其の省いた箇所を読み上げるかもしれない。「時間がないので次の質問に行きます」という野党議員もいるがそれでいいのか。

最後に「取り繕い」だ。NHKで安倍総理が「さんご礁は移した」と発言したが、玉城県知事は「事実に反する」と反論したことがあり、野党議員が「NHKでの発言は不正家訓青で撤回を要求した。

安倍総理は「南側のサンゴを移植したのは事実。間違いではない」と説明不足を認めなかった。

さんご礁保存を訴えているのであれば、もっと正確に数字で質問すればいいのではないか。○○%のサンゴをどこそこに移したということになる。実態がなければ答えられないはずだ。詳細なことで安倍総理に無理なら担当大臣を追及すればいいだけの話ではないのか。

そしてサンゴ礁など自然保護のために埋め立て中止を安倍総理に質問すればいいはずだ。恐らく拒否するだろう。軟弱地盤対策で大きな変更が必要になっているがそれでも工事を続行する強引な総理なのだ。

日本の首相は国家審議に拘束される時間が世界一長いといわれている。しかし、まともに答弁できない安倍総理をどうして国会審議で拘束するメリットがあるのか。得意という外交で国益を害されるよりも国会に釘付けしておいたほうがよいとでも言うのか。


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