2022年5月1日日曜日

ウクライナ問題を考える:欧米に押され、中ロの「力による現状変更」か

 

国際ルールを無視し、「力による現状変更」を強行する中ソの外交政策に世界は異議を唱えるが一向に気にしない中国、ロシアだ。中国は「一帯一路」構想で貿易、経済支援を表向きに港湾施設建設は軍港化を目指す。 

一方、ロシアは崩壊した旧ソ連邦の復興を目指し、親ロ派武装集団が支配する地域をロシアに取り込もうとウクライナに侵攻したが、「民主主義、国民、国」を守るウクライナ人が欧米自由主義国に変わって専制主義ロシアと戦っている。 

ウクライナのドネック、ルハンスクのドンバル地方、ハルキウ、ヘルソン、オデーサはロシアの領土の一部とし完全制圧を目指すという(露軍中央軍管区副司令官)。 

プーチンはウクライナ侵攻を「歴史的に見た場合のロシア全体の市民の保護が目的」という。ウクライナとロシアは歴史的な結びつきがあるというのだ。楚歌氏、簡単にはいかない。プーチンの思うように行かなければ同胞といえども無差別殺人の戦争になるのだ。 

ウクライナばかりではない。近隣の旧ソ連邦の国々は「今度はわが国か」と恐怖を持ち出した。EU化、NATO化を進め安全保障を確保しようとする。プーチンのウクライナ侵攻が逆にロシアの安全保障に逆行する結果になっている。 

中国はどうか。1帯一路構想で新興国、アジアアフリカ色に貿易、経済支援と称して港湾施設の建設を進める。一方で軍港化が進む。貿易が伸びないことで中国の本音が分かった状況だ。 

ウクライナはロシアと欧州を結ぶ鉄道、道路、そして天然ガスなどのパイプラインを敷設し要衝だ。しかし今回のロシアの侵攻で貿易に支障をきたしているという。 

中国、ロシアの「力による現状変更」の国際ルール違反は世界の警察官不在、国連の機能不全が明らかになってきた。国連安全保障常任理事国が紛争の当事国であることが仲介、調整を困難にしている。

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