2022年5月23日月曜日

「抑止力」とは何か:相手が脅威を感じなければ効果なし

 

バイデン大統領の韓国訪問での首脳会談で北朝鮮の脅威に対して米国の「核の傘」を含む「拡大抑止」を提供することを確認したという 

日本も日米安保条約での米国の存在が日本の安全保障を支えている。米国の「核の傘」で周辺国の暴挙を抑止できているのだ。それがなければ中国はドンドン日本の領海に入ってくる。北朝鮮は日本にミサイルを撃ち込むことも出来る。しかし米国が日本を守っているということで抑止効果が働いているのか。 

新聞によると、「拡大抑止」とは同盟国への攻撃に対しても核兵器や通常兵器で報復する意思を示し、敵国に攻撃を思いとどませること」らしい。

しかし中国の尖閣諸島周辺への領海侵犯は激しさを増すし、日本をけん制するロシアとの共同軍事行動もしばしば見られる。米国の存在など気にしていない感じだ。 

一方、ロシアのウクライナ侵攻は、どうなのか。バイデン大統領は米軍派遣の可能性を否定した。「核兵器」使用もチラつかせるプーチンンに対して米国が参戦すれば世界大戦になることを危惧し経済制裁に拘る。 

NATOに加入していれば集団的自衛権で米国も黙ってはいないだろうが、ウクライナはNATO未加盟だった。

「ロシアが米国やNATOを抑止することに成功しているのが現状だ」と元トランプ大統領補佐官だったジョージ・ボルトン氏が言及している。本当だ。 

抑止力とは相手側に脅威を感じさせることが重要だが、ロシアも中国も北朝鮮も米国の存在を過小評価していないか。

オバマ大統領の時代に「世界の警察官」を放棄した。国連も機能していない。核兵器使用の抑止力はそれ以上の核を保有することでしかない。核軍縮と言うが使いやすい小さな核兵器の開発は進んでいる。どんな核兵器かと思っていたら、広島への原爆投下規模らしい。 

政府は来年のG7開催を広島と決めたらしい。ロシアも北朝鮮も入っていない。なかなか実効性のある動きは出来ないのだ。気が狂った指導者が周辺国にいる以上は、日本も独自の防御策を取らなければいけない。フィンランド、スウェーデンもNATO加盟申請したが、中立国として国内ではシェルターの建設など独自の対策を進めていたのだ。

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