2022年5月22日日曜日

ウクライナ侵攻でボルトン曰く「トランプ再選なら容易、バイデン決定的ミス犯す」

 

何故、ここまでプーチンのウクライナ侵攻を許してしまったのか。ウクライナ主要都市のミサイル攻撃による瓦礫化、それ以上に一般市民をも巻き込んだロシア軍撤退後の悲惨な惨状を見るにつけ、プーチン・ロシアに怒りがこみ上げる。 

おりしも米国は中間選挙を控えバイデン大統領の人気が翳りで民主党はピンチ、逆に「トランプ再び」の期待から共和党が優勢だ。 

そんな時、朝日新聞(2022.5.21)、「ウクライナ危機の深層」で元トランプ大統領の補佐官だったジョン・ボルトン氏が「トランプ再選なら侵攻容易、バイデンは決定的ミスをおかした」とインタビューに答えている。 

納得のいく見方で正論と考える。

トランプ前大統領は金委員長や習主席とは個人的な関係も大事にしていた。デモ金委員長との米朝会談は政治ショーの割には成果が見えなかったし、プーチン大統領との関係では米デン大統領の子息のスキャンダル情報を得ようとしたし、プーチン侵攻で世界から批判が集まっていたときにもトランプ氏はプーチンにスキャンダル情報提供を依頼していたと新聞に出ていた。

そんな中なのだからトランプ大統領が現役だったら2人の関係でトランプ氏がプーチンに「侵攻は止めろ」とアドバイスできたと考えたが、ボルドン氏は逆で「侵攻しただろう」と言う。 

プーチンは侵攻の目的を達成するためのもっとも安上がりな方法を探していたというのだ。トランプ前大統領はNATOに対して駐留費の肩代わりを要求していた。叶えられなければ撤退も考えていたのだ。

だからトランプ再選がチャンスとプーチンは考えていたのだ。トランプ氏はプーチンに利用される危険が常にあったとボルトン氏は言う。

一方、バイデン大統領は初動ミスを起こした。

アフガン撤退の失敗、国内事情も合って米軍の派遣を否定したことだ。ボルトン氏は「そんなことは言わず、黙っていればよかったのだ」と言う。 

「核の使用」でプーチンがけん制するので、米国が参戦すれば世界大戦の危険も出てくる。そのために参戦の変わりに経済制裁と武器の供与でプーチンと対峙する。兎に角、エスカレーションを危惧する。 

経済制裁も抑止力になっているのか。今のところ核使用には至っていないが、ミサイル攻撃は無差別攻撃で重要なインフラは壊され、子供、女性など一般国民に大きな被害が出ている。 

ボルトン氏は「核兵器使用」は脅威であるが正確に評価すべきと言う。脅威を過大評価し抑止されているのは米国でプーチン氏の思う壺と言う。 

侵攻が容易なのはトランプ再選と見ていたプーチンがそれを待つ前に侵攻に踏み切ったのは何故か。バイデン大統領のミスをチャンスと考えたのか。 

したたかなプーチンに見えるが、フィンランド、スウェーデンがNATO加盟を申請、プーチンのNATO拡大阻止が逆効果になった。EUも結束を強化した。

軍事大国と恐れていたが実際には現代戦に弱い。国際ルールを無視した無残な戦いは旧ソ連邦同盟国からも見放された。

戦線が長期化すれば欧米に支援されたウクライナが有利になるが、プーチンがどこで停戦に踏み切るか。 

プーチンがいるいないにかかわらず、ロシアの国際社会復帰はどうなるか。「核軍縮」「力による現状変更せず」「国連安保理常任理事国辞退」を突きつけるべきではないか。

 

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