又、沖縄問題を考える時期がやってきたが、今回はチョッと趣が違う。沖縄復帰50年なのだ。メデイアは復帰の歴史を振り返り現実を見つめなおせという。日本国民として沖縄に多大は負担をかけていることに思いを寄せなければならない。
沖縄は米軍基地7割をしめ基地とともに歩んだ半世紀だ。沖縄県は基地負担の軽減を求めるが政府は日米同盟の上に日本の安全が保証されている考え方だ。
普天間基地が隣接し住宅街に危険が及ぶ問題から普天間基地返還の代わりに辺野古移設が出てきた。沖縄県民は反対だ。しかし辺野古移設工事も暗礁に乗り上げて沖縄県と許認可で法廷闘争だ。予定されている基地の滑走路の下に軟弱地盤が見つかりこの対応工事で巨額な費用と年数がかかるという。反対派が以前から指摘していたことだ。
今年も政府は基地負担の軽減を主張するが、アメとムチの使い分けで沖縄が言うことをきかないから助成金を減らす手段に出た。一方、沖縄県は平和と豊かな沖縄の実現を目指すという。
ところで米軍の存在をどう考えるか。考えてみればマイナス面が大きく目立ち、プラス面は影を潜めていないか。
米軍兵士による殺人事件、米軍が関連する事故では不平等な地位協定で日本の警察が手を出せない。軍用機の不時着、墜落事故が後を絶たない。沖縄県民が一番心配していることだ。
基地を抱えているために騒音問題が激しい。会話も出来ないくらいの騒音で米軍機が飛び交っている。
思いやり予算で米軍の駐留費の日本負担も大きくなっている。トランプ前大統領は駐留費の更なる負担増を要求してきた。
一方、プラス面は何か。基地があるために経済で潤う面も大きいだろうが、何としても日米同盟での抑止力だ。自民党政権は日米同盟で日本の安全保障を構築している。それが政権基盤だ。尖閣諸島問題を抱え中国が攻勢を強めているが、日米同盟である程度の抑止力を発揮できているのか。
しかし、それも時の政権で考え方が違うようだ。対中国を念頭にオバマ政権時はなかなか「尖閣を施政圏内」を認めようとしなかった。「米国は有事の際に日本を守ってくれるのか」という疑念が付きまとう。特にロシアのウクライナ侵攻ではそれがクローズアップされた。
米国が沖縄の海兵隊駐留に拘るのは、海兵隊組織を維持するには沖縄駐留が一番経費が安く付くという調査報告が依然出されている。だから基地の面積も狭く十分な訓練が出来ないので、大半を日本国外で訓練しているのだ。
対中国、北朝鮮、そして遠くは中近東まで紛争時は派遣される。沖縄基地は米国の外交、安全保障上の前線基地なのだ。「日本を守る」は勝手に日本人が思っているだけかもしれない。
米軍の沖縄駐留のプラス面が出ていないのだ。台湾有事の際、日本は集団的自衛権行使で義務を果たさなければならない面が出てくるだろう。これだってマイナス面だ。
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