中国の南シナ海、東シナ海での軍備強化、尖閣諸島での領海侵犯、北のミサイル発射、核開発、ロシアの北方4島軍備強化、そして無法なウクライナ侵攻は日本もわが国土を自ら守ることの不重大さを見せつけている。
当然に改憲論も勢いを増すが、そういう時に日本国憲法草案時に見せつけた日本の憲法学者の思いを受け継ぎたい。平和主義、国民主権、基本的人権の大原則は揺るがしてはいけないという。
多事泰論 駒野記者の「忘れられた憲法草案 受け継ぎたい先人の思い」が目に止まった。
記者は福島県出身の憲法学者鈴木安蔵先生の業績を書き起こしている。日本国憲法を一からつくるときは鈴木先生が絶好の人材だったという。GHQが日本に対して新憲法草案作りを指示した。
その時いくつかのグループが草案作りに参加したが、鈴木先生の憲法研究会も新憲法を検討し憲法草案要綱を発表したという。
国民主権を謳い、日本国憲法の平和主義に関連する条項も盛り込んだという。日本のあるべき姿を求め、自ら憲法をつくろうとした人々がいたことを忘れてはならないという。
いくつかの草案の中から政府案が提出されたが、天皇制を残した草案を見て「これでは民主政治には遠すぎる」とGHQは自ら草案作りに着手したというのだ。
安倍元総理が言う「押し付けられた憲法」は違う。GHQの考えがなかったら今の憲法は生まれなかったのだ。
戦争放棄は、時の幣原首相が戦後の日本の立場を考えたら戦争放棄しか世界に訴える手はなかったのだ。むしろ提案されたマッカーサーも驚いたという。
そして今の憲法改正論議はどうか。
日本を取り巻く情勢から国防強化、憲法改正が叫ばれる。世論調査でも56%の人が「憲法を変える必要がある」といい「必要ない」の37%を上回る。9条も59%が「変えない方がいい」だが、335は「変えた方がいい」だ。でも憲法に対する課題は取り組んでほしい課題の最下位だ。
防衛費はGDP比1%から2%へ、核兵器の共有論まで飛び出ている。
記者は言う、「うろたえず冷静に考えよう」と。そして「専守防衛だ」と。ウクライナが世界から支持されているのは、そのためだというのだ。
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2017.10.08掲載
憲法改正:安倍総理は現憲法のどこが気に食わないのか yamotoyapan.blogspot.com/2017/10blog-post_8.html
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