処理に困ったものが、技術と用途が広がれば有用物になる。かなり前、私が現役時代に廃棄物処理をやっていたとき、処理業者から聞いた話しだが、廃電気製品に含まれている貴金属(当時は銅など)が回収できるようになり、都市で多く排出されるから「都市鉱山」だという。
山奥の鉱山から含有量の低い鉱物を回収するよりも都市で廃棄される電化製品から回収するほうが含有量も高く効率がよいのだそうだ。テレビ、パソコン、携帯電話などから回収する技術が確立され今は事業化されている。
それと同じような事例で、処理に困っていた食用油を技術開発と、用途開発から「廃食用油」が「都市油田」に姿を変えているのだ。
最近、テレビの情報番組で家庭や食堂から出る「廃食用油」を集めて特殊な技術開発から燃料などに利用される用途が開けたという。以前は処理費用をもらっていたが今はカネを払っているというから排出業者も助かるのだ。
ところが今、ジェット燃料としての応用が広がったことで事情が一転した。廃食油は植物から作られるので再生可能エネルギーとなり評価が高くなったのだ。
新聞報道によると廃食油は全国で焼く40万トン、驚いたことに3割が輸出されているのだ。
私の行くスーパーではまだ設置されていないが、スーパーで回収されているという。今後も増加が期待されるらしい。10万トンの回収プロジェクトが計画されているらしい。
まさに「都市油田」だ。世界的には偏在する油田に変わって全国に小規模の油田があるということか。
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