日本の賃金は20年横ばい、韓国より下とは以前から言われていたことだが、経営者は「賃金が上がらず社員の生活は悪化」、専門家は「人への投資を通じ稼ぐ力を高めることが賃金上昇に必要」と殊勝なことを言う。
日本の賃金が伸びていないのは、グローバリゼーションで、東南アジアなど低開発国の安い賃金を求め海外投資するとともに国内生産もそれと競争せざるを得なかった。
日本経済は労働者の犠牲に上に立った成長だった。更に人件費を落とすために非正規労働者、生産工程の外注などありとあらゆる犠牲を強いて、儲けを株主に還元すれば優秀な経営者と評価された。
賃金改定の団体交渉でも経営者は「先行き不透明」「会社経営を守るため」などと主張、同調する組合トップが出世する構図ができあがった。
アメリカ式グローバリゼーションは当時恐れられていた「良き日本式経営」を潰したのだ。
岸田総理は経済界に賃上げを要求、経済界は参加企業に賃上げを提案するが、中小企業の7割は無理と言うニュースも流れた。
固定費に占める人件費はコスト、コスト削減になれた日本の経営者に改善ができるのか。
経営者が楽をしている間に、日本の経済指標は悪化に思いもよらぬ国の下だ。G7加盟国でも賃金上昇は最下位と言う。「安い日本」なのだ。
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