2023年1月30日月曜日

民主政治の危機:東京新聞社説「「このぐらいは」の怖さ」に同感だ。

 

東京新聞(2023.1.29)社説「「このくらいは」の怖さ」の全く同感だ。最近の民主政治の危機を恐れる。トランプ前大統領の選挙投票の不正、議会への乱入事件、同じことがブラジル大統領選でも起きた。ロシアについても似た感慨があるという。 

ゴルバチョフ元ソ連大統領は民主化改革でソ連を崩壊させ他と言うことで退場させられた。その時、ゴルバチョフ氏はこれまでの民主化の成果は悲劇テク苦痛があって初めて実現したのだからどんな理由があっても放棄してはいけない」と国民に訴えたが、今のプーチンのウクライナ侵攻を見ると事実上の独裁者になってしまったと論じる。 

そして日本も岸田政権にも警戒する。 

日本の政治も民主政治と言えるかと言うとNOだろう。国民は自民党の長期政権に飽き飽きし、「政権交代しませんか」の民主党のキャッチフレーズに乗って、「ここは自民党にお灸をすえる時だ」と「政治が代わること」に国民の多くは期待した。 

しかし、小沢さんの存在は「権力の二重構造」とメデイアは問題視していたが、すぐにその危惧が明らかになった。鳩山vs小沢の同士打ちで両者が辞任、続く菅総理は「小沢さんにはしばらく黙っていてほしい」と言うと人気が上がった。 

しかしあってはならない3.11福島第一原発の巨大地震、津波被害で放射縫汚染事故が発生し、その処置で国民の不満が爆発した。民主党政権ではダメだという機運が高まり、「いつ解散総選挙か」の政局になり、後の野田政権につないだ。 

野田さんも「前へ進む政治」を主張、自民党安倍総裁との党首討論で解散を約束した。野田さんは「前へ進むか、後退するか」の選択選挙と国民に訴えたが、国民は「後退」を選び安倍政権が誕生した。

 

安倍政権は民主政治を悉く潰し、一強独裁政治体制を築いた。野党潰しで大義名分のない解散総選挙を繰り返す、憲法改正を閣議決定でやってしまう、改革政治で私利私権に走った森友事件、更に財務省とともに公文書の偽造、隠ぺい、トランプ大統領との友好関係を築いたと思ったら高額な軍備を購入、内閣人事制度の悪用で中央官庁の官僚を意のままにし、総理の立場にありながら後援会は政治資金規正法、公選法違反容疑を繰り返した。 

2度の渡る政権放棄は国民をばかにした行為だったが、国民、メデイアは「しっぺ返し」を恐れて批判しない。

東京新聞が言うように「このぐらいは」許そうと考えたのか。特に安倍・長期政権の民主政治に反する行為は許せなかった。 

菅さんは、官房長官として安倍政権のために目を光らしていたが、自分が総理になったとたんに何故かうまくいかなかった。 

後にリベラルと思われていた岸田総理が国民の声を聞き、民主政治を取り戻すかと怒っていたら、思いもよらない大胆なことをやってしまった。専守防衛を前提に敵基地攻撃能力など防衛政策の大転換を提案、財源確保で国民に負担を提案するが、国会審議はできていない。

「聞く耳を持つ」と言いながら野党の臨時国会召集を拒否する。党首討論も行っていない。今、国会は所信表明演説に対し、各党が国会で審議している。質疑は平行線、今までと変わらない。 

こんな支持を国民、メデイアは我慢しているのか。すでに「このぐらいは」の程度を超えていないか。世論調査では解散総選挙を望んでいる。

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