2014年6月29日日曜日

西之島噴火、頻発する硫黄島近海地震:伊豆・小笠原海溝巨大地震が近いのか

最近の地震活動 6/28~6/29 気象庁
伊豆・小笠原海溝付近で硫黄島近海を震源
とする地震、西之島で噴火
南海トラフの延長線上にある南西諸島海溝
付近でも地震が頻発している
島を拡大し続ける西之島噴火、頻発する硫黄島近海地震は、最近心配されだした伊豆・小笠原海溝巨大地震の前兆なのか。29日午後3時過ぎ、テレビで地震情報が流れた。14時56分頃硫黄島近海を震源とする地震が発生し、母島で震度3,父島で震度2を記録したという。

気象庁 地震情報
6月29日14時56分
硫黄島近海地震発生
震源の深さは170kmM6.2だ。伊豆・小笠原海溝に沿い、近くに噴火している西之島がある。

硫黄島近海を震源とする地震は28日の朝にも発生しM5.7,震度1だった。tenkijpで過去の記録を見ると、今年に入って5月3日 M5.9,18日 M5の4回、昨年が12月に2回 M4.7~5.7,12年には2回 M5.1~5.4,11年が3回 M5.3~6.1だ。年に2~3回だったのが今年はもう4回発生した。

西之島の噴火と考えあわせるとこれからも増加傾向にあるのか。

この伊豆・小笠原海溝付近を震源とする巨大地震は慶長地震だったのではないかという説を1970年代に東大地震研の講師だった羽島先生が発表していた(サンデー毎日2014.7.6)。

その後、昨年から南海トラフ巨大地震の一つであるとされた慶長地震(1605年)は、本当は伊豆・小笠原海溝地震ではなかったかと指摘する研究者が出て来た。

東北から房総半島、四国、九州にかけて地震の揺れと、津波の記録を古文書で調査した結果、他の南海トラフ巨大地震では見られない現象が分かり、慶長地震を南海トラフ地震から外し、伊豆・小笠原海溝地震都見ると全て説明が付くというのだ。

そうすると南海トラフ地震の発生周期と考えられていた100~150年が、200年周期になる。

2013年秋、横浜で開催された日本地震学会で石橋先生が各地の資料から1605年の南海トラフ巨大地震とされた慶長地震は伊豆・小笠原海溝地震であると提唱した(朝日新聞2013.10.31)。

更に9月の秋田で開催された歴史地震研究会でも地震予知総合研究振興会解析部の松浦さんも「慶長地震は南海トラフ地震ではない」と発表した(同上)。

伊豆・小笠原海溝付近、南西諸島海溝付近に
エネルギーがたまっているという
静岡大 生田助教
朝日新聞2013.10.31
静岡大の生田先生はプレートが動く速度と過去111年間の記録からエネルギーのたまりやすい場所を解析しM9クラスの巨大地震を起こす恐れがあるのが近海を含めて17カ所あると言い、伊豆・小笠原海溝と南西諸島もエネルギーがたまっている可能性があると言う(朝日新聞2013.10.31)。

巨大な津波を伴うM8~9クラスの伊豆・小笠原海溝付近の地震、南海トラフの延長線上にある南西諸島海溝付近を震源とする地震には要注意だ。27日にも沖縄本島近海を震源とする地震が発生している。

西之島は1974年にも噴火している。この噴火と地震の発生には深い関係を指摘する研究者もいる。


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