2015年4月28日火曜日

「やらせ」は悪?:では国会での質問者とペーパー棒読み大臣との審議はどうなる

「やらせ」は悪か、では国会審議での質問者とペーパー棒読みの大臣は「やらせ」にならないか。事実に真正面から答弁しているが「やらせ」に見える一方で、いつも質問者と大臣の答弁がかみ合わないことも多く、事実をまげて答弁するのは「捏造」ではないか。

NHK「クローズアップ現代」での「やらせ」が問題になっているが、では国会の委員会での質問者とペーパー棒読みの大臣はどうなのか。官僚は質問者から質問内容を聞き取り、それの答弁書を作成し大臣に提出、大臣は国会審議で質問者の質問に答えて官僚の作成したペーパーを棒読みする。

ひどい例では、質問内容も官僚にまかせっきりの議員もいるという。応酬しているように見えるが、時間切れで次の質問に移るのが常で見ていてしらける。

質問者が何を質問するか分からない。どんな質問にも答えなければならない大臣との緊張感がないのだ。

憲法の専門書に国会ではペーパーの棒読みは規則で禁止されているはずだが形骸化されている。

一時、官僚が大臣の答弁に代わって答弁していたことがある。「専門的なので官僚に答弁させます」といって自らの答弁を逃げていた大臣が多かった。

そこで小沢一郎さんが答弁できない大臣などダメだということで大臣が答弁することになったが、今度は官僚が大変になった。質問者から質問内容を聞きだし、大臣に答弁書を作成して渡す。ひどい時は徹夜にもなるらしい。時間外勤務手当を計算すると相当は金額になるという。

ところがこれが官僚が演出する「やらせ」になっているのだ。

大臣は国民目線で自分の言葉で何故答弁できないのかということになる。でも大臣といっても当選回数などが選考基準になり適材適所で強力な内閣というが、「政治とカネ」の問題で失職したりスキャンダルが絶えない。中にはペーパーがあるが官僚の助けがないと答弁できない法務大臣もいた。

答弁も中には事実を曲げての答弁になると「捏造」に当たるし、通常はほとんどが「やらせ」だ。

時には質問が複雑になると後ろからメモが回ってくる。総理だって「質問書になかったので・・・」ということになる。

しかし、大物になると違う。亀井静香さんがペーパーなしで演説していたのを見たことがあるがさすがと思ったほどだ。そういう国会議員は少なくなった。亀井さんだって絶滅危惧種に属する国会議員になっている。

そこで、NHKクローズアップ現代の「やらせ」が問題になっている「出家詐欺」の内容を「クローズアップ現代」のHPから開いてみた。実際に社会問題として存在し、担当記者が京都府警に取材したようだ。そこで一部放送の内容に「やらせ」があったというのだ。


でも、この「やらせ」のために放送内容が「捏造」されたことにはならないのではないか。事件の内容を視聴者に分かりやすくするためのシーンと言えば許されるはずだ。「やらせ」も程度の問題だ。
避けるべきは当たり前のことだ。

自民党は、NHKとテレビ朝日の幹部を呼んで事情聴取したというが、権力者による「報道の自由」、国民の「知る権利」を妨害していることにならないか。

むしろ、国会審議のあり方を検証し、NHKの国会中継が「やらせ」、「捏造」の番組にならないように委員会審議の改革をやるべきではないか。

NHK国会審議を見ている国民の一人として質問者と大臣の緊張感のある質疑を期待したい。

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