2015年4月6日月曜日

辺野古移設で翁長―菅会談:民意を背景に攻める県知事、法を頼りに守りの政府か

辺野古移設問題で初めて翁長・県知事と菅・官房長官の会談が実現したが、民意を背景に攻める県知事、法を頼りに守りの政府の構図が浮き彫りになった。あれほど頑なに拒否していた会談だったが急きょ実現した背景には安倍総理の訪米があるのだろう。沖縄とゴタゴタしている感じを与えてはまずいという官邸の考えだ。

でも話し合いは予想通り平行線で「どちらかが譲歩」する以外に落とし所はない。菅・官房長官は「辺野古移設は唯一の解決策」と主張するが、辺野古反対を掲げて県知事選を戦い勝ち抜いてきた翁長・県知事にとっては譲歩は政治生命にもかかわる重大事で一歩も引けない。

仲井真前知事時代に了解に至った辺野古移設を作業中止指示で工期を遅らすことは政府にとっては許せぬ行為であらゆる法を盾に徹底抗戦の構えだ。

政府が急ぐのは6月に埋め立て工事開始を予定しているのだ。一方の沖縄県は第三者委員会の報告が7月に出るので、その結果では承認取り消し等の可能性があるのだ。県の結果が出る前に埋め立てを着手という手だ。

民意が優先か、法や行政指導が優先か。

直近の県知事選で「辺野古反対」の民意を勝ち取った県知事の作業中止指示か、法を盾に「粛々と」工事を進める政府に部があるのか。

仲井真前知事が当初反対から賛成に回ったのは政府とどんな裏取引があったのか。既に自分には民意がないことが分かっていながら退任間際に「岩礁破砕許可」「埋め立て許可」を出したことの正当性はあるのか。

今後も会談を継続する意向のようだが落とし所でもあるのか。ここは民意を優先し政府は積極的に話し合いに乗るべきだ。県知事の指示も優先して考えるべきではないか。


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