2019年8月14日水曜日

今日の新聞を読んで(281):米軍機の内陸超低空飛行の「仮想敵」は何なのだ


米軍機の日本での内陸部での飛行訓練は地形に慣れるためと聞いたことがあるが実際問題として何のために内陸部を飛行する必要があるのか。

「仮想敵」として何を考えているのか。不明機が日本に侵入しているのを追撃するためか、あるいは敵国のゲリラの掃討作戦なのか。こんなことは現実問題としてありえない。中国やロシアの戦闘機が日本の領空に侵入すれば自衛隊機がスクランブル発進し警告する。ただ、北朝鮮の工作員が日本に上陸し原発施設などを破壊する行為は考えておかなければならないが、米軍機による追撃など考えられない。

ただ、今まで一度だが米軍機による活動が役立ったかもしれない事例があるのだ。御巣鷹山での日航機墜落事故だ。群馬の山中、しかも夜、捜索救助活動は難航した。そのとき当時のニュースで米軍が支援を申し出たが日本政府が断ったらしい。暗闇を透視できる技術も持っており米軍が協力していればもっと多くの乗客を助けることができたのではないかといわれていた。

私も群馬に住んでいたとき、夜中に「ドカーン」「ゴー」という音を聞いたことがある。あっという間だったが後になって米軍機による夜間低空飛行訓練だったことが分かった。渋川の方では爆音で窓ガラスが割れた被害も出ていた。

ところで、東京新聞(2019.8.12)の「こちら特報部 「非公表44年前に「密約」「自治体「事前に教えて」実現せず」で、住民の安全確保のために米軍機の飛行計画を予め公表してほしいという自治体の切なる要望を受けた全国知事会の求めに米軍や日本政府が応じていない理由に44年前の非公表の密約があったというのだ。

公表されれば批判されるものばかりの米軍の特権が日米合同委員会で合意されていたのだ。「日米地位協定」が米軍機や米軍人による事故、事件ではいつも問題になる。

新聞によると、保育所の真上を超低空飛行するが「オレンジルート」と呼ばれる米軍機の低空飛行訓練ルートもあるらしい。騒音も大きく、昼寝している園児が泣き出すのだ。
又、防災ヘリの離着陸、飛行ルートでニアミスの経験もあるという。

軍用機の飛行は公表されないのは分かるが、それは実践でのことだ。訓練まで秘密にされては住民の安全は保てない。

又、東京新聞(2019.8.14)では、オスプレイが後部開口部をあけて長い銃身を持った銃器を下に向けたまま飛行しているという。それを見た住民は危険を感じるのは当たり前だ。でも米軍は「実弾をこめていないから安心せよ」というらしい。これじゃ話にならない。

トランプ大統領は駐留費の増額を要求しているが、日本政府はまず日米地位協定、日本の片務的内容をしっかり追求すべきではないか。在日米軍の是非を根本的に議論するチャンスではないか。


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