2019年8月25日日曜日

米中貿易摩擦の結末?(1):トランプは振り上げたこぶしが「自分の頭」に、習は「時間稼ぎ」か


米中貿易摩擦も世界景気の減速の恐れがあり、その対応に各国中央銀行は「利下げ」「金融緩和」で対応するしかないようだが、両国政府の解決の糸口はつかめずこのままではトランプ大統領は振り上げた拳の下ろしどころは自分の頭、習主席は「大統領選が終わるまでの時間稼ぎ」という茶番劇になるか。

米中の関税のかけあいは第4弾まで来た。新聞報道によると、アメリカが中国からの輸入に占める対中依存度を制裁関税別に見ると、第1弾6.2%、第2弾12.5%、第3弾20.5%、第4弾42%になるという。第4弾が施行されると米国だって影響は大きい。

大統領選のことを考えるとトランプ大統領も痛手を受ける。本音はやりたくないのだ。だからけん制して譲歩を導き出す手に出たのだろう。習主席だって黙ってはいない。関税には関税で対抗するらしい。

お互いに高関税の掛け合いをやっているが、それぞれの輸出入製品にどの程度の関税をかければ貿易収支がバランスするのか。もちろん課税をすれば消費も冷え、輸出入量は減るからその点も考慮した試算ができないのか。

トランプ大統領の対中政策で米国内でも心配する声が出てきた。大統領選で民主党の急進左派が伸びてきたために、米経済界は従来の「株主第一主義」を見直し従業員、地域社会に貢献する事業運営に変えていくという。

これからの米国の動きに注目だ。

さらにトランプ大統領には対中政策で別の大きな問題を突きつけている。知的所有権問題や国営企業への優遇策の見直しなど中国の構造改革を必要とする内容だ。宇宙開発、世界への覇権拡大もある。北極海航路も出てきた。

でも中国は簡単に譲歩できる内容ではない。第4弾が施行されれば米国民の生活にも大きな影響が出る。大統領選では不利になりトランプ大統領は落選を中国は狙っているのではないか。会談や協議をしながら「大統領選までの時間稼ぎ」ということだ。

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