2019年8月3日土曜日

「ホワイト国」から韓国外す:米国に頼らず日韓でどう対応するか、安倍外交が試される時だ

「ホワイト国」から韓国を外す決定をしたことで日韓関係のさらなる悪化が懸念されるが日韓双方でどう修復していくか、アメリカに頼らない安倍外交の手腕が問われている。

外為法に基づく輸出優遇国(現在27か国)から韓国を外すことになったのは当然だが、韓国も「無謀な決定」と批判、元徴用工訴訟への経済報復措置とみているが、重要なことは米国の仲裁がなかったことだ。

そもそもの発端は、化学物質など武器転用が可能な物質を第三国に転売という「不適切な事案」の疑いが出てきたことではなかったか。日本の指摘に対して韓国は否定し「根拠を示せ」と反論したが、情報の出所を明示することなどできるはずはない。

この政府決定に対して、韓国もWTOへの提訴や日韓軍事情報包括保護協定の破棄などをにおわせてきた。

韓国はトランプ大統領に仲裁を依頼したそうだが、日本政府は「トランプ大統領に仲介してもらう類の話ではない」と主張する。トランプ大統領も双方の仲介依頼を条件にしたが日本が断っているために動きが鈍い。

バンコクでのポンぺオ国務大臣、河野外務大臣、康大臣の外相会談があったがポンぺオ国務大臣は「協力して前へ」と促すだけだったと新聞は伝える。新聞報道の写真を見てもぎくしゃくしている。

トランプ大統領の本気度が分からず、米国の態度が決まっていないのだ。そうだろう。トランプ大統領は多国間交渉より二国間交渉を好む。これが同盟国関係がアメリカの覇権を支えていえること理解できていないのだ。そこに中国が覇権拡大を狙ってくる。

メデイアの指摘は当たっている。日韓関係の悪化は中国の出番なのだ。

どうもトランプ大統領と米政権内でも意思の疎通を欠いているのではないか。たとえば北のミサイル発射問題も政権内では問題視するがトランプ大統領は「問題なし」という。トランプ大統領はアメリカ大統領選を控え、政策が歪曲化しているのではないか。

今回の日韓関係悪化も「双方がけん制しあい相手方の譲歩を引き出す」作戦とみるとトランプ流ではないか。

何かきっかけがないと「前へ進まない」、そんな関係になってきた。たとえば北朝鮮が弾道ミサイルを発射したり、核実験を再開したりする状況になるなど。


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