2019年8月28日水曜日

G7サミットの行方(2):来年のG7マイアミ・サミットが正念場か


今回のG7サミットはマクロン大統領の薄氷を踏む運営だったことがメデイアの報道で知ることができるが、その要因はトランプ大統領の「保護主義」「多国間から二国間」がはびこったがG7に対する否定的発言も見られた。来年のマイアミ・サミットでトランプ大統領が議長だ。

どのようにまとめようとしているのか。トランプ大統領のやり方によっては正念場になる。

それには、大統領選でのトランプ大統領の立場が関係するのではないか。サミット開催日と大統領選がどうからんでくるかだ。トランプ大統領が不利で民主党政権の可能性があればG7サミットは温存しなければならないが、トランプ大統領が有利であればG7潰しの可能性もある。

当事者不在、トランプ大統領の顔色をうかがいながらのG7サミット、ドイツのメルケル首相、イタリアの首相の求心力低下、「首脳宣言なし」と言いながらも最後は1枚だが宣言書を作成し議長国としてマクロン大統領は体裁を保った感じだ。

多くの問題を抱えながらトランプの「保護主義」「多国間交渉から二国間交渉」重用に振り回され個別会談が重視されサミットの全体会議の存在は希薄だ。

制裁を受けG7メンバーを外されたロシアをトランプ大統領は復活させようと提案したが、他国の首脳は反対した。時期尚早だが来年も提起するらしい。その背後には自らにかかった「ロシアンゲート事件」が一応の終結(?)を受けたことで大統領選で無実を主張したいためではないか。

今回のサミットで一番の重要課題は「米中貿易摩擦」だろうが首脳宣言にも何の記述もない。議論になればトランプ大統領は拒否するだろうし肝心の中国がメンバーではない。首脳会談でも実施されていれば様子も違ってくるだろうが「G20で」と言うことになるのか。

日本ではある程度詳細に報告されているが海外メデイアはどう報道しているのか。

日米貿易交渉に向けた首脳会談が注目だったが、「大筋合意」「頂点が見えてきた」と茂木さんは交渉過程でコメントしていたが、「原則合意」に終わったらしい。農産物、工業製品は一応まとまったらしいが、自動車に関しては「火種」を抱えたまま、今後もひと波乱あるようだ。トランプ大統領が「やると言えばやる」と言う。

メデイアはG7サミットの存在感の希薄さを記事にするが、来年はアメリカでのマイアミ・サミットだ。大統領選と関連しトランプ大統領の発言に注目だ。


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