2019年8月29日木曜日

どうなる9月の内閣改造、党人事:安倍政権の罪と罰、そして「安定かつ挑戦」とは


安倍政権の長期化は本当に良かったのか。お友達内閣と言われても麻生、菅、二階さんらがその基盤を築いたという。9月の内閣改造と党人事、安倍総理は「挑戦と安定」と言うがどんな政権ができるのか。

6年にわたる長期政権も不祥事発生でもメデイアに圧力をかけ威嚇し、官僚の忖度で切り抜けた。内閣人事制度の悪用が大きく貢献している。

一番の汚点は安倍総理夫妻による森友問題だ。憲政史上まれにみる疑惑事件だが、行くつく先は民主政治の根幹を揺るがす結果になり、未だ国民は総理の説明を信じていない。長年の親友が固い岩盤規制に風穴を空けるはずだった加計学園の新獣医学部問題も問題を残したまま開学した。

森友問題では国有地を格安で払い下げたり、交渉経過を保管するはずの財務省の公文書も捏造、廃棄し、関係する担当者は忖度し、公正公明な行政、民主政治の根幹を揺るがす事件に発展した。

その財務省にあって責任を取るべき麻生大臣は国会の答弁も担当局長にまかせたまま「我関せず」の姿勢だ。失言、上から目線の発言は顰蹙を買うが、本人は一向に反省せず。財務相の座に座り続けた。

今回の内閣改造は更迭のチャンスだ。副総理に祭り上げる手もある。

消費税増税は今のところ安倍総理は実施するだろう。景気後退もささやかれるが社会保障制度の維持には必要かもしれない。

強面で政権を揺さぶる不祥事が発生するとすかさず手を打つ官房長官のやり方は、国会での真相究明の障害になっているし、官邸記者クラブでのテレビ東京記者との確執は報道の自由、知る権利侵害にもあたる。メデイアに対する圧力は計り知れない。ニューヨークタイムズ紙も批判記事を掲載した。

政権の維持には必要だろうが国民にとっては首をかしげたくなる存在だ。政権のイメージチェンジには更迭だ。若手で安倍総理の信任も厚いと言われる萩生田さんも候補だろうが何か胡散臭い人材だ。

自民党の幹事長である二階さんはどうなるのか。長期化する安倍政権の礎を築く。安倍3選から安倍4選を言いだした。安定した政権を望んでいるのだろう。何かミエミエの感じだが、政府に対して言うべきことは言う人材だ。
東京都知事選では小池さんを推しているが、都連は独自候補を立てるつもりらしいが人材がいない。二階さんは80歳を超える年齢でもあるが、親中派だ。中国にしょっちゅう行っているが日中関係にどう影響しているのか。中国とは利権をともにした噂がある。

政調会長の岸田さんはポスト安倍で名前が挙がるが禅譲を狙っているようで果敢に総理の座を取りに行く姿が見えないとメデイアは評する。特に問題になっているのが先の参院選で自派の候補者4人が落選したことだ。その中に岸田派の重鎮がいた。広島選挙区は2人当選をねらい官邸がもう一人候補者をねじ込みその候補者が当選したのだ。岸田さんはメンツ丸つぶれの感じで「選挙の顔」ではないという評価につながった。

宏池会の再興を狙って麻生派との関係も大事だがどうなるか。こんな状態では岸田派と合流することにメリットを見いだせないと見られているかもしれない。それでも酷い保守政治の後だ。ここはリベラル政治で国民の信を取り戻すにはいいチャンスかもしれない。

岸田さんの幹事長狙いは本音かもしれない。

総理候補と自認はするが世論調査では期待されていない河野外相はどうか。1年のうち1か月を飛行機の中と言うほど外遊が多いが成果が上がっているとは思えない。おまけに外相専用機を要求するときた。無役の時は無駄使い排除に力を入れておいたが、入閣すると考えが変わってしまった。

外遊の多いことからスタンプラリーと揶揄されていたが成果が見えてこない。ここは更迭か。

茂木経済財政担当相の仕事が目立っている。勿論日米貿易交渉もあるし経済財政諮問会議での経済のかじ取りだ。政策の継続性を求めるなら国会審議を考えて茂木大臣は継投だろうが、そうもいかないのだ。

日米貿易交渉は次の国会で、その経緯を野党から追及される。交渉過程で公表したくないことはたくさんあるだろう。トランプ大統領が「原則合意」「ほぼ満足」と言っているのだから安倍総理は相当譲歩しているはずだ。トランプ大統領が喜んだトウモロコシの大量輸入も、中国が約束を破って輸入をしなかった分を日本が肩代わりしたのだ。

安倍総理は茂木さんを更迭することは考えられる。TPPのときにも国会審議では交渉に当たっていなかった石原さんを担当相にあて国会審議に対応した。案の定、野党の追及に「交渉事は相手のいることなので公表を差し控える」「提案したTPP案について質問してほしい」の1点張りで交渉経緯を隠し続けたこともある。

今回もすげ替えて詳細を説明しない方法をとるのではないか。

総務会長の加藤さんはどうか。注目を集めているが安倍さんとの出会いは、加藤六月さんの娘婿で義母が安倍さんの母上と懇意だった関係もあり「加藤をよろしく」とお願いされたのがきっかけで仕事の関係ではない。今は側近として重用されているがポスト安倍はどうか。本人はその気もあるらしいが派閥も違い。

小泉進次郎さんは若手のホープでメデイアも騒ぐので世論調査などではポスト安倍として30%の支持で他の人を圧倒しているが、本当に総理の器か。結婚を機に入閣のご祝儀もあると見られている。

そもそも官邸で結婚の報告をしたこと自体がおかしい。安倍総理、菅官房長官とは距離を置いた石破さん支持だったが、内閣調査室に妊娠、結婚の事実をつかまされ安倍官邸の軍門に下ったのではないか。

今までの発言を見てもどうでもいい事は国民目線で発言し自民党を批判し人気を得るが、憲法改正とかイージスアショアなど国を二分することには触れていない。今回の参院選でも秋田選挙区での応援も一言も触れず記者の質問も無視したようだ。

メデイアが言うほどポスト安倍ではない。永田町は世代交代に敏感だ。一気に若造などあり得ない。

女性登用でどんな人材が出てくるのか。

安倍政権は何時も女性でサプライズをやってのける(?)。将来の総理候補と言うが小渕さんでは失敗した。竹下派では候補者に不足し小淵さんの名前があげられる。でも小淵さんは大きなスキャンダルがあった。

政治資金で疑惑が出、現役の長野原町長が「姫は何も知らない。私が責任をとる」と言って辞職した。私もこの事件は群馬県政を揺るがす重大な疑惑事件になると思っていた。東京地検特捜部も事件発覚から1週間という異例の速さで家宅捜索に移ったが、証拠となるパソコンに保管されている資料はHDにドリルで穴をあけ廃棄され復元することが無理だった。

本人は「分からないことばかり」と議員を辞職したが、直後の衆院選で当選し禊を済ませた感じだ。重要閣僚として経済産業相に着いたこともあるが、国会審議は官僚の作製したペーパーの棒読みで自分の意見は言わなかった。その程度の人材だ。周りが騒ぎすぎる。特に女性総理と言うことになると騒がしくなる。

他の女性大臣も政治資金で責任をとり辞職した例が多い。今回は国会の内閣不信任案決議で野党を罵倒した反対演説をした三原じゅん子さんらの名前が挙がっているが大丈夫か。

厚生労働大臣の根本さんも更迭だろう。厚労省は不祥事が多すぎる。重要な政策を抱えながら旧態然としたやり方は問題だ。統計資料の使い方を誤って政策を立案するが、最終的には影響ないという。

安倍総理の最側近の一人である萩生田さんはどうなるか。先には憲法改正で推進するには大島議長を変えることも必要だと発言し顰蹙を買っていた。幹事長とか官房長官とかが考えられるが胡散臭い人材だ。

大臣待機組が60人いると聞いたことがある。当選回数で入閣できるらしいが、当選回数が11回でも入閣を拒む議員もいる。噂ではスキャンダルが公になることを回避しているらしい。身体検査でOKを確認するらしいが、派閥の実力者から強引に促されると身体検査不十分で入閣し、満足な答弁もできない者もいるし、小泉内閣では多額の献金団体が推す議員を法務大臣にしロクな答弁も出来ず政務官が変わって答弁した例もある。

長期政権になれば内閣改造を繰り返すことになるが、人材に事欠くのか、安倍総理との個人的関係で登用されない例もあるのだ。刃向かうと干されるのだ。それほど了見の狭い総理なのだ。

石破さんはポスト安倍で一番の人気だが、永田町では人気がない。一時自民党を離党した過去を問題にする人もいるがどうなるのか。地方では人気があると言われているが先の参院選では応援依頼が少なかったという。

安倍さんにとっては最後の内閣改造、党人事だ。「安定と挑戦」を謳っているが安倍総理の言うことは言動不一致で信用できない。挑戦する内閣など構築できようがない。


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