2020年6月30日火曜日

東京の新モニタリング項目:東京アラートでの責任回避、休業要請せず注意喚起か

NHK 首都圏ニュース 2020.6.30

30日の東京の感染者数が54人、5日連続の50人超え、西村担当相に言わせれば「いやな感じ」になってきた。東京アラートのモニタリング指標からすると「再宣言か」とメデイアは騒ぐが、小池知事は自分の責任を取りたくないのでモニタリング指標の見直し7月1日に公表するという。

ということは、東京アラートは何だったのかということになり責任追及になるが、選挙期間中でもあり追求されたくない新型コロナウィルス感染防止対策だったのだ。

解除後、東京の感染者数は高い水準を維持しており、どうなるか。「夜の街」飲食店関係者、感染経路不明者が多い。中野先生の流行予測モデルのK値を見ると30日0.062、29日0.059、28日0.055と目安の0.05を超えている。しっかりデータを解析し原因を取り除かなければ収束は先になる。

今回のモニタリングは「感染状況」と「医療体制」で7項目、しかし肝心の基準値が示されていない。だから都民は今の状況からどう判断すべきか根拠が見当たらないのだ。

小池知事は現状の数値に拘らず、全体像をつかむのだという。

新モニタリング項目は、[感染状況]として従来の「新感染者数」に新たに「消防の電話窓口への発熱などの相談件数」と「感染経路不明者の数と増加率」が加わり、[医療体制]では「PCR検査と高原検査の陽性率」、新しく「救急医療の「東京ルール」適用項目」に従来からの「入院患者の数」「重症患者の数」からなっている。

以前は医療体制が整備されていれば、感染者数の増加はあまり問題にしなかったが、今回も医療体制の現状を重視しているようだ。

基準値を設けなかったことは休業要請は出さず、注意喚起だけだ。もう休業補償など出来る余裕はないとでも言うことか。

評価としては、「感染状況」「医療体制」を週に一回専門家が分析し、3~4段階の数値で評価した後、都が評価、判断するという。数字に拘らず全体像を見て判断するというのだ。政治判断ということか。

「感染予防」と「経済再開」とのバランスを取りながらも社会経済活動に軸足を移していくのだろう。

具体的な基準を示すと他の専門家やメデイアが「再要請か」と騒ぐのを避けたいのだろうが、感染防止は都民一人ひとりの協力が必要だが、それが出来ない。

これで小池知事の公約で言う「都民を守る感染拡大防止策の更なる強化」といえるのか。

小池さんと西村さんが今夜会談するというが、しがらみが多く、パフォーマンス重視の2人を更迭し、人事刷新して科学的データを重視し多くの分野の専門家の意見を聞き方向性を示すべきではないか。

日本の安全保障に「敵基地攻撃能力」?:誰のための攻撃か、攻撃判断ができるのか

河野防衛相がイージスアショアの計画を「中止した」ということで、米国製の高額な兵器の購入が安倍政権のトップダウンで決まり、その予算の高さに驚くとともに、それに代わる日本の安全保障体制の問題点が浮き彫りになってきた。

F35A,オスプレイ、イージス艦と米国と共有できる兵器による体制の整備が進み、さらには2000億円といわれる「思いやり予算」を約5倍に増やし「米軍事費の負担を肩代わりせよ」とトランプ大統領は要求する。日本が要求をのまなければ米軍の縮小または撤退するともいう。ボルトン氏の暴露本では「こういえば言うことを聞く」と思っているのだ。

「アメリカ第一」を標ぼうするトランプ政権は駐留米軍は駐留国を守っていると誤解しているのだ。

米国の以前の研究によると、沖縄海兵隊は米軍が海兵隊組織を維持するためには一番経費の安い体制なのだそうだ。そうだろう、日本が多大な犠牲を払っているのだ。

ところがオスプレイは部品を落としたり、不時着事故が多すぎないか。何やら不時着の訓練をやっているようだ。イージス艦だって配備は抑止力になるだろうと考えていたが、北朝鮮はミサイル発射訓練を繰り返している。中には日本の領海近くに着水することがあるが、一度も迎撃したことがない。

日本を越えて太平洋に落ちても迎撃しない。発射が確認されて落ちるまでの時間内に対応するのが難しいともいう。さらに今は、北のミサイルも開発が進み更の迎撃が難しくなっている。

そして陸上施設からの発射ではなく、陸上でも移動式、潜水艦からの発射、打ち上げ高度も高くなり速度も速い。基本的に迎撃は難しいという。米国でも実験が繰り返されているが成功例は少ないらしい。

イージスアショアもレーダー、本体のシステムの再開発が必要というし、ブースターが切り離されたときに敷地内に落ちず住宅地に落ちる可能性もあり、「コストと開発期間」を考えると「中止」の判断に至ったのだろう。「税金の無駄使い」に反対している河野さんでなければ決断できなかったという。

本当に英断か、外相の時にスタンプラリーと揶揄されるほど海外を飛び回った河野さんは、外相専用機の購入を打ち出したことがある。勿論否定されたが、これは無駄遣いではないか。

イージスアショアの計画中止で日本の安全保障、防衛体制をどうするか。その検討の中で出てきたのが「敵基地攻撃能力」だ。中国、韓国、北朝鮮、ロシアは「日本は何もできない」という先入観があって、中国の尖閣諸島領海侵犯、日本近海での艦船の航行、ロシアの領空侵犯、北方4島の軍事基地化、韓国の竹島占有、北の日本海へ向けてのミサイル発射など思うがままの乱暴な行為を繰り返す。

そのたびに自衛隊が防衛体制をとるが米軍は日米同盟があるが何もやってくれない。米国政権は「かかわりたくない」のが本音だ。

「敵基地攻撃能力」というと「専守防衛」を取っている日本が、憲法上の問題がないのか。敵基地攻撃というと、敵がミサイルなどを発射する動きをつかんだら先手を打って敵の基地を攻撃することか。

今は、米軍や韓国の情報を共有しているが日本単独で情報を探知できるのか。

敵基地攻撃だから陸上ですでに分かっている、あるいは把握している基地を攻撃することだろう。でも今は移動式だし、潜水艦で水中からの発射も可能だ。将来は人工衛星からの攻撃も可能になる。

更に「いざという時」に誰が判断するのか。判断できるのか。思い出そう、つい先日仙台上空にバルーンが現れた。映像見る限りバルーンの下に何かついている。警察、自衛隊が調査したが誰がやっているのかわからなかったらしい。そのうちにどこかへ飛んで行ったのか。

こんな時にどうして物体の確保を指示できなかったのか。判断は官邸の危機管理室ではないか。こんなこともできないで、敵地攻撃などできっこない。

米国製の高額な「おもちゃ」を買いまくってはならない。昔なら「外交で解決」ということだろうが今はそうはいかない。領有権、領海、地下資源の確保、太平洋への出口の確保と敵は必至なのだ。









第2波に向け:小池、西村両氏を更迭し人事刷新、広く科学者の意見を聞き方向性を出すべきでは

2020.6.28 フジテレビ 「Mr.サンデー」より

パフォーマンスオンリーで、東京アラートの失敗、専門家会議のありかたで問題を呈した小池都知事、西村担当相を更迭、人事刷新し広く科学者の意見を聞いて方向性を出すべきではないか。

このままでは経済再生に軸足を移し感染予防をないがしろにすれば第2波の対応を誤ることになる。

今はモニタリング指標よりも医療体制の整備を重要視し医療体制から「再宣言はない」という論法で、感染者数を積極的に減らしていくということとは本末転倒している。

6月29日、東京の新感染者数58人、4日連続で50人超え、中野先生の流行予測モデルのK値を見ると、28日は0.055、29日は0.059で感染者数減少曲線から乖離してきた。感染者数の増加原因を精査しなければ収束から遠ざかる。

東京アラート解除後の感染者数のレベルが高いのか、低いのか。「夜の街」関係者を小池知事は上げるが感染経路不明者の割合が多くなっているのも気にかかる。

今後は海外からの入国、経済活動の推進に加えて職場内、家庭内クラスターが心配されている。

東京から地方へ、地方から東京への移動で感染者が見つかり、大野・埼玉県知事は東京へ出かけての接待会食を控えるよう要請した。

そんな現状で、小池知事は「専門家は第2波ではない」と言っていると心配を否定、菅官房長官は「直ちに再び宣言を出し県を跨いでの移動自粛要請を出すときではない」といえば、西村担当相も「その時期ではない」と否定した後、「本当はいやな感じ」と本音を吐き出す。

小池知事には東京アラートの解除が早かったのではないか、あのモニタリング指標の意味はなんだったのか、選挙を控え経済再開を急ぎすぎたのではないかと疑問が突きつけられている。

一方、西村担当相もしょっちゅうテレビに顔を出し、パフォーマンスがひどすぎる。そして最近は専門家会議のあり方から「廃止」を打ち出した。

こんな多い連中に第2波への対応を任せていいのか。しがらみの多い小池知事、西村担当相を更迭、人事刷新をして各分野の専門家を集め意見を聞いて今後の方向性を出すべきではないか。

2020年6月29日月曜日

東京都知事選の終盤:小池安定、他候補広がり見せず苦戦、態度表明せず3割

東京都知事選投開票まで後6日、メデイアの大方の評価は小池候補安定な戦い、他候補は広がらず苦戦、態度表明せずが3割で情勢は変わるか。他候補が無党派層にどの程度食い込むかで今後はわからず、「小池優勢」、「一歩リードとまでは言えないのか。

4年間の公約実績はほとんどゼロ、政策を混乱させた印象が強く、最後は新型コロナウィルス感染拡大防止で「やってる姿」を見せつけた。裕福な財政から生活、事業支援は田自治体の知事も「東京のまねはうちではできない」と言わしめたほどだ。これが小池安定の評価につながったか。

他の候補というと、宇都宮さんが3度目の挑戦、過去の実績としては90万票を獲得したことがある。でも今回は立憲民主、共産党にも浸透せず、60歳以上に人気があるが無党派層には1割程度か。

山本さんも街頭演説では聴衆を集めている。演説もうまい。無党派層に食い込むかと思っていたが1割程度という。

小野さんも熊本県副知事の経験があり、熊本地震の経験もあり都政に生かせると思うのだが、出身は東京で大学も東京といっても無党派層にはあまり関係がないか。40~50代に熱い支持があるという。

小池さんは人気、知名度から言っても抜群(?)で、4年間の実績など無関係に無党派層に食い込むことができ7割の支持を得ているらしい。さらに東京にはミーハー票が150万票あるという。小池さんにとっては有利だろう。

無党派層が3割、1%が10万票とみられているので3割とは300万票だ。50%投票率として500万票、小池さんの前回は自民党都連などを敵に回し300万票弱の獲得実績がある。

今回の「敵」は自らの4年間の実績だ。そこを追及されるのを嫌がってネット選挙に専念するという。それでもテレビに顔出ししなければ忘れられると思ったのか、毎日の東京の新感染者数の説明に顔出ししている。副知事でもいいのではと思うがどうだろう。

今後4年間の都政を託すことができるかどうか。人気、知名度の高いタレント知事は東京都の財政を悪化させた。今回の小池さんも同じだ。次は有能な官吏で財政再建に努めてほしいと思うが。



東京で28日、60人感染 K値0.055:「夜の街」は「リスク」より「快楽」か


東京の新感染者数が高値で推移しメデイアは何日以来最多を更新と増えていることをあおるようだ。

28日の新感染者数60人、緊急事態宣言解除後最多という。直近1週間の感染者は60575448553129人で推移、合計334人、阪大の中野先生の流行予測モデルでのK値は0.055で目安の0.05をオーバーしている。

その内訳は2033人、3012人、407人で若者に多く、接待を伴う「夜の街」関係者が31人、そのうち濃厚接触者が21人、注目の経路不明者が39人という。経路不明者も「夜の街」で遊んでいたかもしれないし、本当に経路がわからないとすると市中感染が広がっていることになる。

夜の街関係者は検査を実施済とすると利用客が持ち込んでいるのか。もちろん入場時に体温チェック、健康チェックをやっているとしたら無症状感染者による感染なのか。

「夜の街」関係者を除くと21人で低値安定になるが、どうして「夜の街」飲食店の営業自粛要請ができないのか。この業界も経済活動で重要な位置を占めているのか。小樽では昼カラオケで14人が感染、利用者に高齢者が多いということで昼カラオケの営業自粛を要請、夜も控えるようにという。

東京でなぜ、できないのか。選挙期間中でまずいのか、あるいは感染しても医療体制に余裕があるから大丈夫というのか。だとしたら本末転倒ではないか。

東京のモニタリング指標を見る。


628
目安 緩和
再 要 請
新感染者数
47.7
20
50
経路不明率
52.1%
50未満
50未満
陽性増加比
1.39
1未満
2未満
かに、重傷者3人、入院患者242人、PCR検査陽性率2.71 相談件数844

新感染者数も指標に近付いているし経路不明率は指標を超えている。家庭内や職場での感染者が増えていることは市中感染の広がりを表しているのではないか。それでも小池さんやに西村担当相は医療体制が整っているので緊急事態宣言を発動する状況ではないという。
県境を越えた移動も解除されたが、メデイアが東京の感染者数をあおるので、地方では「まだ東京は危ない」とみている。動きが取れない。

28日は感染者数が60人だったが「夜の街」関係者39人を除くと21人の低値安定状態にある。「夜の街」関係の自粛を要請すべきだ。「リスク」より「快楽」なんて許せない。

東京都知事選で小野候補は科学的データに基づいて感染予防、経済再生を検討するというが正論である。

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2020年6月28日日曜日

今日の新聞を読んで(372):トランプ大統領はWHOに続き国連の閉鎖を


新型コロナウィルス対策でWHOが中国寄りの立場を取っているとトランプ大統領はWHOの改革を要求、さもなければ拠出金を凍結すると言い出した。それに続けて今度は国連憲章75年の式典で米国のクラフト大使が国連機関の閉鎖に言及したという。

新聞報道によると国連は潜在能力を十分に発揮していない。国連機関は信頼に値するものでなくてはならないという。

確かにそうだ。今の国際情勢を見るといたるところで世界の平和と安全を脅かす事件が多発しているが、国連は調整能力を欠いている。その要因お一つに常任理事国が拒否権を持っていることだ。更に拒否権を持っている中国、ロシアが紛争国の当事者になっていることだ。

更に国連内でアジア、アフリカなど新興国の勢力が強くなり、先進国であっても彼らの意向を無視できなくなってきた。人事が絡む案件になるとこれらの国々との同意が必要になり外交が欠かせない。

安倍総理がアフリカ外交を増やしているのも国連改革での賛同を得るためだ。

トランプ政権は財政的決定やトップの選挙、効率的で公正で透明でルールにもとづくものでない限り「改革されるか、閉鎖されるべきだ」という。当然だろう。

米国も国連機関に巨額な資金を拠出しているが、トップにもつけずアメリカの思い通りには行かないことに不満なのだ。

先のWHOのテドロス事務局長と習主席が新型コロナウィルス感染拡大でバンデミックを回避したことがその後の感染拡大につながったとトランプ大統領はWHOのテドロス事務局長を批判するが、これには後日談がある。

あの当時、中国からの情報がWHOに入らず困っていた。そこで中国寄りの立場を取れば情報も入ってくるのではないかと考えたようだ。

中国はカネに物を言わせ国連関連機関の重要な地位に人材を送り込んで世界を支配しようとしているのではないかという見方もある。

今までアメリカが持っていた権力を中国が脅かそうとしているのだ。「アメリカ第一」、米中貿易摩擦がコロナ以前に大きな課題だったが、ボルトン氏の暴露本ではトランプ大統領が「大統領選に向け協力を」依頼し、習主席がそれに答えてアメリカから農産物の輸入を増やしたというのだ。

外交の裏を知ると何が本当なのかわからなくなるのだ。

国連も設立当時の理念は薄くなり機関の存続のため、世界の平和、安全の維持のためにトランプ大統領が言うように見直しをすべきではないか。

東京都知事選で読売は「小池候補安定した戦い、他の候補は広がりを欠く」という


今回の東京都知事選は本当に盛り上がらないのか。新型コロナウィルスで街頭活動が制限されているようで、予告なしの実施だから有権者はそんなに集まらない。情報は送られてきた選挙公報が主だ。各候補者の公約を比較するのも大変だ。だから人気度、知名度での選択になるのか。

読売新聞(2020.6.28)に本社情報調査結果が掲載された。「小池氏安定した戦い、他候補拡がり欠く」の見出しだ。「小池氏優勢」「小池氏リード」という見出しではない。小池さんは現職だからいろんなことが選挙用に利用できる利点があり、一方他の候補は都政に実績が無いから有権者への新党は大変だろう。

東京都の有権者1100万人、投票率は盛り上がりに欠けるというから50%として、500万票を奪い合うことになる。ミーハー票も160万票あるらしい。だから知名度、人気投票の傾向もある。だとすると、実績を抜きにすると、小池さん有利だ。

しかし小池さんには問題もある。前回は自民都連、石原都政などを敵に回して攻撃に有権者の信用を得た。しかし今回の敵は「自分の4年の実績」になる。

だから威勢よく攻撃するわけにはいかない。守りの戦術だ。だから新型コロナウィルス対策をいいことに街宣活動は控え、ネット選挙に徹底するという。しかしネットで有権者の反応が分かるのか。

コロナ対策ではしょっちゅうテレビに顔を出し西村担当相顔負けの活躍(?)をした。ロックダウンで危機感をあおり、「東京アラート」「東京ロードマップ」「ステイホーム」「ウィズコロナ」、そして生活支援、事業支援では近隣自治体の知事も「東京の真似はうちでは出来ない」と言わしめたほど、選挙対策とも疑われる活躍だ。

しかし、国民は知っている。大阪の吉村知事の「大阪モデル」の方がまともであることを。そこを新人の熊本県副知事だった小野候補が「日本維新の会」の推薦で挑戦してきた。吉村さんと協力し東京都民の茶の間の浸透を図る。

小池候補は知事の仕事を続けながら選挙運動するというが、目的はテレビにちょくちょく顔を出すためだ。東京の新感染者数が50人を超えたというとテレビでその理由を説明、第2波ではないという。東京アラート解除後の感染者数が高止まりしていることで自分の判断が間違っていないことを言いたいのだろう。

告示前は頻繁に自民党を訪れ二階幹事長と会談後はツーショットで会見までやっていたので自民党推薦を取り付けたのかと思っていたが政党の推薦なしでやるらしい。今の安倍政権では自民党推薦でもマイナス効果と見たのではないか。

ところで選挙公報から各候補者の公約を有権者が重要と思う政策で比較してみた。

公  約
小  池
宇 都 宮
小  野
山  本
新型コロナウィルス対策
第2波への備え
東京版CDC
PCR検査、衛生資材の備蓄、医療サポート、ワクチン治療薬開発
医療の充実、補償の徹底

小池に同じ
データに基づいて科学的に、経済社会問題解決の視点も入れる
15兆円でコロナ損失の徹底的な底上げ
次のコロナ自粛に備える
高齢化対策、福祉
健康長寿で「シニアが活躍」輝く東京
都民1398面人の命を守る

地方との連携
多極分散社会
低廉な家賃で住宅確保
保育所、特養の増設、職員の殊遇の大幅改善
景気雇用
東京の経済を「新しい成長」へ
都民一人ひとりの雇用を守る
命をつなぐ生活保障
東京地方創生実現
総額15兆円で底上げ
地震台風防災対策
   ?
防災減災、人間らしい避難者生活の確立
首都直下地震に備える
  ?
五輪、パラリンピック
簡素化、費用縮減を進める
専門家と相談「中止」も
2024年に延期
  ?
財政再建
都民ファーストで行財政改革構造改革
道路整備見直し
「身を切る改革」5割削減、行財政改革 
  ?
都立公立病院

独立行政法人化反対


カジノ
  ?
 計画中止
積極的に誘致
  ?

今までの東京都知事を見ると知名度、人気者の知事は人気取りの大盤振る舞いをして財政危機に導くが、その後は優秀な官吏出身が能吏が選ばれる。

小池さんに1期目と同じことを繰り返させて東京都政がいいのか。東京都の役人は優秀なので知事がたいしたことが無くても7割は動くという。

新型コロナの感染者数も相変わらず多い。第2波も危惧されている。東京オリンピックがどうなるか。世界の感染者数を考えると「中止」の判断ではないか。そしてその後の財政再建、施設の維持管理、そして地下ずく首都直下地震への備え。

知名度や人気で選ぶ知事選であってはならない。

安倍総理は「勝ちに不思議な勝ちあり」「負けに不思議な負けなし」の長期政権か


安倍一強長期政権も新型コロナウィルス感染の危機管理で失敗、内閣支持率が下落、焦りを見せる政権は解散・総選挙も話題になってきたが、連戦連勝の安倍政権に負けの可能性も出てきた。考えてみれば「負けに不思議な負け」はないのだ。

党内での権力闘争、政策のぶれ、3.11東北地方太平洋沖地震、津波、福島第一原発事故対応で3年という短期の間に3度政権が変わる民主党政権の後を受け、一度は政権を放り出した安倍さんが再び自民党総裁、総理に返り咲いたかに見えたが、「おごり」が政権失速に続く。

安倍一強内閣にも「勝ちに不思議な勝ちあり」「負けに不思議な負けなし」なのだ。

安倍さんが自民党総裁、安倍政権を構築するきっかけになったのは長期間、円高、株安に悩まされていた日本経済を円安、株高に転換できたことだろう。そのポイントはリフレ派経済学者の登用での異次元の金融政策だ。主流派経済学者からは非伝統的金融政策と批判されたが株安の日本市場に海外の投資家が一儲けしようとしていた時期とタイミングが合ったのだ。

それを安倍政権は経済政策(アベノミクス)の成果だと宣伝するが、2年で2%の物価目標も2年どころか6年たっても見た未達だ。脱デフレ宣言では「もはやデフレの時代ではない」程度か。

「勝ちに不思議な勝ちあり」だ。

安倍総理は此れをいいことに野党つぶしの選挙、党内ではNO2つぶしの内閣改造、党内人事をやってのけ、石破さんが「次期総裁候補」トップに名を連ねるが無役、不遇だ、

一見、経済再建に成功したかと思ったのか、それ以降安倍総理自らの私利私欲、利権誘導政策に走り出し「モリカケ問題」「桜を見る会」など国会で追及を受けるがウヤムヤにしいまだ勝手国民は説明に満足していない。

国会審議もおろそかにする。自らの不祥事で追及さえると「はぐらかし発言」「逃げの論法」で真相究明にいたっていないが、国民の代表がは検察に告知し、裁判に持ち込むが、今安倍政権の悪行が裁判で厳しく断罪されている。森友学園への国有地格安払い下げでの記録文書不開示は「相当に悪質」と国への損害賠償を認めた。

長期間国会を閉めたままにしていたために野党から国会開会を要求されたが認めず、臨時国会開会冒頭に解散・総選挙に打って出た。裁判では「違法状態」と安倍政権を批判した。

恣意的法解釈が目立った。集団的自衛権は閣議解釈したが法制局長官を更迭しての出来事だったし、「官邸の守護神」にしようとした黒川前検事長の定年延長問題は「賭けマージャン」で失敗した。以前の内閣の見解を「今、変更した」というのだ。

こんなに法を守らない安倍総理の憲法改正など「お笑い」である。資格などまったくないのだ。立憲民主は「安倍総理の下では改正反対」だという。

長期政権になると、どうしても入閣待機組が話題に上る。サプライ人事を狙って女性議員を登用する。国会での答弁に自信のない人材もいるし、「政治とカネ」の問題で失脚する。

安倍総理は度ごとに「任命責任は私にある」と言いながら一度も責任を取ったことがない。「自分が止めれば解決するものでもない」と思っているのだ。

新型コロナウィルスは安倍総理の危機管理能力の無さを公にした。今までは危機管理に長けた内閣と見られていたが、それは安倍総理夫妻の不祥事をウヤムヤにして放置する術に長けていただけの話で、国民の身体、安全に直接かかわる新型コロナウィルス対策では生活支援、事業支援政策の右往左往、入国制限の遅れ、緊急事態宣言の遅れ、経済再生問題で国民の不満が爆発、内閣支持率も30%を切る水面下だ。

人気挽回に解散総選挙の動きが出てきた。今までは選挙で挽回する理由があったが、今回は安倍政権にとっては不利じゃないか。

得意とする外交もトランプ大統領頼みだったが、トランプ大統領は大統領選を控え自分に有利なことにかしなくなった。ボルトン氏の暴露本では日本は160箇所に出てくるというが日本への見方は辛らつだ。安倍さんとの友好関係も容易に高額な兵器を買ってくれ友達なのだ。トランプ大統領が落選しようものならバイデンさんとどう付き合っていくのか。

対ロでの北方領土問題の難しくなってきた。ロシアは新しい憲法で領土分割を禁止したという。日本返還などありえない。

対中国も習主席訪日で関係改善を目論んでいたがコロナで不可能に、こんな時期でも中国艦船による尖閣諸島領海侵犯が続く。安倍総理は習主席の訪日が計画されていたために中国からの入国制限が遅れた。自民党でも習主席の訪日に反対するグループがいた。

対北は、「前提なしの首脳会談」にも答えてくれない。完全に無視した状況だが、前委員長のやった拉致問題を現政権で解決することは出来ないのではないか。金政権維持が出来なくなるのだ。

一強、安定安倍政権と思っていたが「負けに不思議な負けなし」ではないだろうか。安倍総理自身の「おごり」が招いた結果だ。

この辺で石破さんあたりが自民党総裁、総理として出てくれば自民党政権も変わるだろが、今のままでは「あの悪夢のような民主党政権」から「あの悪夢のような安倍政権」と言われるだろう。


2020年6月27日土曜日

今日の新聞を読んで(370):裁判で安倍総理、国の『文書不開示は相当に悪質」と


安倍総理夫妻がかかわった森友学園問題の国有地格安払い下げで近畿財務局と森友学園との交渉記録が一時不開示で精神的苦痛をうけたとして神戸女学院大の上脇教授が国を相手取って損害賠償請求した訴訟で大阪地裁の判決が25日あった。

大阪地裁の判決は「意図的不開示としており相当悪質」と指摘し国に33万円の支払いを命じた。

今までの訴訟でも不開示を違法としたが「漠然とした不開示」とか「故意とまでは認められない」と国、安倍政権に配慮する程度であったが、今回は「故意」を認めた厳しい内容だった。国や安倍政権の責任を問われるのだ。

近畿財務局は最初「文書不存在」として不開示にしていたがその後開示したそうだ。

国会審議では安倍総理が「私や妻が関係していたことが分かれば辞職はもちろん議員も辞める」と発言したことがきっかけで安倍総理の責任を回避するために当時の佐川理財局長は国会で答弁しやすいように合わせて、文書の改ざん、隠蔽した。

この行為は国民主権の理念に反する不適切な行為と断定している。

当時の国会審議を思い出しても野党が予算委員会で追及しても関連文書が不開示では真相に迫ることが出来ない。世論調査でもいまだに「安倍総理は十分な説明をしていない」という。

安倍総理はこのほかにも、自らの後援会活動で「桜を見る会」その前夜の「夕食会」が公職選挙法、政治資金規正法違反で法務関係者らから東京地検に告発されている。

安倍総理の恣意的政治、官僚の忖度は公正公明は行政、民主政治の根幹を揺るがす許しがたい行為が多い。国会審議で真相追求できないのであれば裁判で責任を問うしかない。

リニア新幹線で静岡県対JR東海:大井川水量への影響を危惧する県のほうが正論か

朝日新聞 2020.6.27

リニア中央新幹線での静岡県とJR東海のトンネル工事に伴う地下水の「大井川に戻せるか」、「県外へ流出するか」の大井川の水保全に関する問題は静岡県内のトンネル工事着工の大きな障害になっていたが、新聞報道では26日の静岡県知事とJR東海のトップ会談でも歩み寄りは無かったようだ。

2027年開業を目指すリニア中央新幹線事業は現東海道新幹線を保管する大動脈維持のための重要な工事とみなされ、JR東海が9兆円、国も財政投融資で3兆円をつぎ込む一大事業だ。

東京品川から現在のリニア新幹線の実験線を利用し最短距離で名古屋を目指すが、その中で南アルプスの下をトンネルで通る静岡県内の8.9kmの区間がある。一番の難関工事が予想される。

中学生のころ、関西電力が黒四ダム建設時に80mほどの破砕帯に出くわし大量の出水対策で2年ほど工事が滞ったことを思い出す。黒四ダムに行くときの途中に今も見ることが出来る。

この地下水を大井川に戻し大井川の推量を確保できるかどうかが静岡県の主張するところだ。62万人の県民が飲料水、工業用水、お茶産業に利用されているのだ。静岡県民にとっては死活問題になるのは当然だ。

記憶が確かではないが、当初JR東海は大井川に戻せるといっていたが、後で準備作業、工事中は戻せないと発言した経緯がある。静岡県にとっては準備作業であろうが、工事中であろうが一体工事だと見るのは当然だ。工事後、導水路を造るとは言うが。

当初から静岡県内には駅もなく、この工事からは何の恩恵も受けないのだ。万一、静岡県内に駅を造っていたとしても大井川の水量問題はついてくる。その時、どう判断するか。

この工事に着工するには環境保全協定を締結しなければならないし、河川法では県知事の許可が必要だ。

新聞報道では、会談で県知事がそういう手続きもあると発言したことでJR東海は「一歩前進か」と思ったようだが、県知事は「工事着工などとんでもない」と否定した。

県や国土交通省はそれぞれの有識者会議で検討というが、専門家でも誰も判断できないだろう。やってみなければわからない自然現象だ。こういう場合は反対者の意見が正しい場合が多い。

すでに他の工事区では工事が始まっているし、品川、名古屋では都市開発も進んでいるらしい。

新型コロナウィルスで新幹線の利用客も減ったようだが見通しはどうか。更には大量の地下水を抜くことになる地殻変動で地震の発生はどうなるか。

南海トラフ巨大地震により東海道新幹線が被害を受けた場合の代替の大動脈になることを考えているようだが、巨大地震の発生は22世紀と考えられている。今完成してもそのころには老朽化していないか。莫大な維持費をかけて運行しているかもしれないのだ。

誰か調整できる政治家が出てくるか、工事推進派の県知事が出てくるか、何かのアメを与えて妥協に持っていくか。


2020年6月26日金曜日

菅原前経産相は不起訴:では安倍総理後援会の公選法、政治資金規正法違反容疑は

菅原前経産相の香典問題に関する公職選挙法違反容疑を東京地検特捜部は不起訴処分にしたという。では、安倍総理の後援会による「桜を見る会」その前夜の「夕食会」の公選法違反、政治資金規正法違反容疑で600人にも及ぶ法務関係者が東京地検に告発した事案は受理され、捜査されているのか。

菅原前経産相の事案でも捜査した結果、この程度の処分だった。それに比し安倍総理後援会の疑惑は程度が違いすぎる。このまま不受理では民主政治の根幹を揺るがしかねない。東京地検は受理し、家宅捜査し、徹底的に捜査し起訴すべきだ。国民はみなそう思っている。

安倍総理が頼りにしたらしい「官邸の守護神」黒川前検事長は「賭けマージャン」で失職した。検察は総力を挙げて捜査し国民の信用を取り戻すべきだ。

新聞報道では菅原前経産相は「葬儀には自ら弔問し処罰対象となる事実は例外的」、さらに辞任し、記者会見で謝罪していることを考慮し情状酌量で不起訴となったようだ。

一方、安倍総理の後援会の疑惑はどうなのか。国会で追及されると安倍総理の答弁はクルクルかわり、最後は「安倍方式」として違反ではないというのだ。

首相主催の「桜を見る会」への勧誘、前夜のホテルでのバイキング会食は通常なら15000円程度が5000円と格安だった。差額を後援会が補助しているのであれば政治資金規正法違反容疑がかかるが、政治資金報告で記載がない。

安倍総理の説明は、後援者一人一人がホテル側と交渉し費用は直接ホテル側に払ったので後援会はタッチしていないという。「桜を見る会」への勧誘も「広く募集した」というのだ。

後援会、後援者、ホテル側に契約書、領収書の提出を求めたが、拒否された。だから押し問答で真相は見えない。

安倍総理夫妻による利権誘導で、ホテル側にも官邸から圧力がかかっているようだ。

おまけに国会審議で野党議員が「皆がこうしたらどうなる」と聞かれ安倍総理は「この方式なら違反にならない」と答弁したようだ。

民主政治の根幹を揺るがす安倍総理の後援会活動にメスを入れるべきだ。公職選挙法、政治資金規正法で厳しく追及すべきだ。

「良いとこどり」の安倍政権:新型コロナウィルス専門家会議の在り方で廃止に

新型コロナウィルス感染拡大防止で「8割削減で感染減少目指す」、外出自粛要請、休業要請の発出、解除、長丁場を念頭に「新しい生活様式」、さらには第2波の再感染対応などで安倍総理からはその都度専門家会議、厚生労働省クラスター対策班、諮問会議の助言など組織の名前が出てくる。

安倍政権はこういった組織を動かして対応してきたように思うのだが、専門家会議メンバーにしてみれば「感染者数は減少しているが我々の期待するほどには至っていない」と危機感をあらわにし、前のめりの発言が相次ぎ、組織の役割分担のあいまいさが出てきた。
緊急時の情報発信に問題があるのだ。

安倍総理の各会議での「良いとこどり」が国の政策を専門家会議が担っているという「悪いイメージ」が広がった。

そして、客観性と中立性を重視した新しい組織を編成するという。以前からあった「新型インフルエンザなど対策融資記者会」の下に新たな合議体を設けるという。しかし、その話も専門家会議では話し合われていなかったことらしい。西村担当相の話なのだが。

新聞で関連する組織を拾ってみた。

改正前に政府の対策本部が設置を決めた「専門家会議」がある。12人で構成され、活動は理解できるが、政府とは別に専門家の良心で発言する機会があったことは確かだ。安倍政権の説明、情報発信では物足りなかったのだ。

改正後に「基本的対処方針など諮問会議」は16人で構成、専門家会議のメンバー12人も参加。我々には「諮問会議」として新聞などの報道された。5月からは経済分野の専門家も加え、経済再生に大きく舵を切ったか。

そして、たびたび聞く「厚労省クラスター対策班」は職員、北大、東北大の専門家で構成、西浦先生の流行予測モデル、「8割削減すれば感染者の減少が目に見える」、何もしなければ感染者数は85万人、死者は4万人の予測は政府や国民を驚かせた。これが以降の外出自粛、休業要請へとつながるのだ。

一方で、中野阪大教授は大阪府の有識者会議で「緊急事態宣言も、営業の自粛も全く効果がなかった」という。新規感染者数の推移をみると7都府県に緊急事態宣言を出した時はすでに感染者数はピークを越えていたという。

中野先生は核物理学が専門、独自の流行予測モデルからK値を掲げ直近1週間の感染者数合計を累積感染者数で割った数値から減少傾向、収束が見えてくるというのだ。目安は0.05で東京は50人以上の新感染者数が見受けられるがK値は0.05をクリアーしている。だからと言って安心は禁物だ。

このほかに安倍総理が本部長の対策本部があるし、大阪には「大阪モデル」、東京には「東京アラート」、「東京ロードマップ」で国の施策に対抗しているか。

しかし、緊急事態こそ統括組織を絞り臨機応変に対応すべきではないか。専門家は助言、分析、政府が政策に責任を持つのだ。あっちの会議、こっちの会議をつまみ食いする安倍政権に国民の生命、安全は託せない。










2020年6月25日木曜日

地震予知は地震学から物理学へ:「電離層異常」からM6以上を数日前に予測可能か


週刊新潮 7月2日号(2020年)
電離層の異常現象をとらえることでM6クラス以上の地震発生を1日もしくは数時間前に予測が可能という。今週号の週刊新潮の広告記事で「予知を可能にする「電離層前兆予測」が目に留まった。

たまたま今朝(2020.6.25)午前5時前にそろそろ起きようかと思っていたら何か「グラグラ」し10秒後に収まった感じで、NHKラジオで地震情報を繰り返し流していた。テレビの切り替えると、震源は千葉県東方沖、M6.2、深さ30㎞、震度5弱という。

この辺はスロースリップの多発地帯の周辺部だ。3.11東北地方太平洋沖地震では震源域の南北に割れ残りの地域が残っているが、その南の部分だ。いつ割れてもおかしくない。専門家は警戒ゾーンという。

ここが動けば相当な被害が想定される。1987年にはM7の千葉県東方沖地震が発生、九十九里から三浦半島にかけて被害が出たようだ。

そこで予知できれば人的被害を最小限に食い止めることも可能になり、地震予知は不可能と言われながらもわずかな研究者がコツコツ研究を続けているのが現状だ。

その一つに電波異常がある。普段は聞くことができないFMラジオがあるとき聞くことができたというFM電波異常から地震予知の研究をしていた八ヶ岳南麓天文台のアマチュア研究者の串田さんが2003年ごろ、FM電波異常から920日に南関東でM5.6の地震の発生を公表したが、当たらなかったことがある。普段はわりに的中していたというのだが肝心な時に外れたのだ。それ以降、名前を聞くことはなかった。

地震学者は予知などできないという。地震学者は新しい予知技術にはなじまないようだ。彼らが信じているのは「井戸水の推移」ぐらいだ。

週刊新潮の記事によると、京大の梅野教授の研究が地震予測システム「SCAST」として実用化が近いという。M6以上の地震が1日もしくは数時間前に予測できるというのだ。

原理は、地上80~1000㎞に電離層があり、電離層のデータを分析すれば地震の発生の1日前に電子数の異常な増加がとらえられるという。

電離層は地球のエネルギー変化を受ける。地中の「ひずみ」が蓄積する間、地震エネルギーを少しづつ開放、熱エネルギーや電気エネルギーに変換、電磁波が発生、この影響を受けて電離層の電子数が増える。これが地震の前兆現象なのだ。

電子数の変化をとらえるために花山天文台、潮岬観測所でデータの収集をしているという。

理論の元は電通大の早川さんだ。その当時、串田さんばかりでなく電通大学の電磁気学の早川さんや北大の研究者など大学の研究者が同じような地震予知に取り組んでいた。

実用化も進めている。富士防災警備と共同で「S-CAST」、京大の「GPS-TEC解析」で週に2回メールで警戒レベルを発信しているという。

あらかじめ地震情報がわかれば「助かる時間を生み」防災に役立つのだ。

同じようなことを測量学の村井先生もGPSでの測位データから地殻変動が4cm以上になった地域に警戒情報を流している(週刊ポストで時々情報が出る)。

面白いことが書いてあった。中国やロシアでは中長期の地震予測は地震学者、短期の地震予知は物理学者と担当が決まっているのだ。

物理は自然界の動きを決めている。物理法則で動いているのだ。だから物理学者の予知研究への参加は望ましい。一方地震学も最近は地震考古学、古文書から過去の地震情報を読み取り発生周期から次の発生を予測している。

寺田寅彦博士も「決まった場所に繰り返す」という。巨大地震は必ず襲ってくるのだ。予知だできれば生命、財産を守る時間が稼げるのだ。