2021年7月30日金曜日

響いたか、7月30日記者会見:菅総理「最後の緊急事態宣言に」、尾身会長「行動変容を」

 

緊急事態宣言下でも人流は大きく減少しない一方で、感染者数は爆発的感染拡大で東京は30日3300人で3日続けて3000人超え、今まで「様子見」だった政府も危機感を大きくし、専門家も「危機感の共有」が大事と警告する。

ここ1ヶ月が本当に山場だ。今のままで行くと8月21日は5200人を超えると京大の西浦先生は予測する。 

そこで、政府は8月2日から31日まで緊急事態宣言を発出したり、延長したり、「まん延防止策」を適用する自治体を発表した。 

菅総理は30日の記者会見で「今回が最後の緊急事態発出にしたい」という。尾身会長も同席した。 

国民や記者が重視している点は、「緊急事態宣言下でどうして感染者数が減少しないのか」、「東京オリンピック開催が関係しているのではないか」と言うことなのだが菅総理の考えに目新しさはまったくない。 

菅総理は尾身会長がロックダウンに触れたことで、ロックダウンしても減少したかと思ったら増加に転じる事例は海外で多い。ロックダウンよりワクチン接種と自前の政策を評価した。 

「ワクチン接種」「65歳以上の感染者は3%」「新しい治療法の採用」「人流は減っている」「オリンピック観戦は家出テレビで」という。

一方、尾身会長は「行動変容」を訴える。感染経路は分かっている。「人数」「場所」「普段会わない人と会う」など。大人数で騒いだり、今まで感染者が発生したり、クラスターが発生した場所には行かない、普段あっていない人と会うことは危険があるのだ。 

皆で外出自粛すべきなのだ。尾身会長は自嘲気味に面白いことを言っていた。不要不急の外出自粛と言うが私は今日、こういう場所に来ていると言う。 

何故、4回にもなる緊急事態宣言で効果が出ないのか。新聞報道ではニューヨークタイムズが「オリンピック開催が「この緩み」となっている」と指摘している。これこそ危機感の共有に最もかける要因だ。 

若者の感染者が増えているし、職場、学校関連施設でのクラスターが多発している。大人が外で感染して帰り、家族にうつしている事例が多いらしい。 

安倍政権時代の緊急事態宣言では安倍前総理は「7割、人との接種を減らせ」と具体的数値を掲げて国民に訴えた。当時北大教授だった西浦先生の「8割削減」を採用したのだ。1回目の緊急事態宣言だったためか、具体的数値を上げての説得が効果をもたらしたのかは分からないが、具体的目標をしめすことが重要だ。 

そして、当然に菅総理の責任問題も出てきた。 

総理の責任としてはワクチン接種を進め、拡大の責任については今の状況を早く収めることが私の責任と言う。 

菅総理は「国民の安全、健康を守ることが私の責任」と言うが、ではどういう状況になれば責任を果たしていないと言うのか。記者に確認してほしいと思う。医療機関が逼迫し病床の利用が難しくなり一般の診療が出来なくなることは国民の健康、安全を守っていないことにならないか。

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2021.7.29掲載

菅総理に今大事なこと:安心データで「様子見」より、不安データで「決断」を yamotojaoan.blogspot.com/2021/07/blog-post_49.html

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