2021年7月26日月曜日

今日の新聞を読んで(488):政治家の世襲打破は有権者の考え一つ

突然の有力国会議員の「次期選挙に出馬せず」の新聞報道に驚くことが多いが、今回は確か衆院議長までやった伊吹さん、塩崎元官房長官、自民党選対委員長の山口さん、川崎元厚労相が引退するという。年齢も高いし、比例区議員であれば仕方ないかと思うが、後を長男や次男が継ぐとなると「何おかいわんや」だ。

今まで政治家として築いてきた財産ともいえる地盤、看板の知名度と資金であるカバンを易々と他人に譲ることなどできないのだ。政治家が家業なのだ。今まで獲得してきた票は政党の物ではなく、個人の物なのだ。

今は、世襲制が批判された結果、一応表向きは「公募」を謳っているが、議員秘書を経験した長男、次男は強い。

公募と言うことで、中央官庁の官僚、地方議会の議員、議員秘書、県知事経験者、弁護士、自営業の方たちが名を連ねるが採用される可能性は低い。

政党中央と県連の関係も無視できない。県連推薦とは別に中央からの推薦もあり、最近の自民党の地方選挙は荒れている。こんなことでは次の選挙に勝てないとみている人も多く、次回選挙では自民党が50議席以上を失うだろうとみられている。

これは当然の結果だろう。安倍前総理の大義名分なき数々の選挙で野党は弱体化し、自民党が圧倒的多数の議席を獲得したのだ。多すぎるのだから減るのは当然だ。

また、広島選挙区の河井さんのように安倍前総理が嫌う自民党現職候補を落とすために無理やり当時法相の妻を立候補させた。何故、夫婦で国会議員をやらなければならないのか。広島選挙区の有権者の常識を疑ったが、1億5000万円という軍資金も用意されての当選だったのだ。

理不全な選挙、世襲に反対するのであれば有権者こそ立ち上がらなければならないのではないか。投票率も低いし、無党派層が多い。若者が率先して政治改革をやる姿を見せるべきだ。

政治家に選挙制度の改革を期待しても、自分たちの首を絞める改革などできない。問題の議員を国会に送っている選挙区の有権者の恥だ。

野党も立憲民主に頑張ってもらわなければならないが、枝野さんが代表では民主党政権の悪夢を引きずっていることになるか。

野党も支持団体や労組からの出身者ではなく、広く候補者を探すことだ。企業内では組合員は野党、管理職は自民党とふるい分けされていたが、そんなことを引きずっていては政治改革などできない。


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