三菱電機の杉山社長が鉄道車両向け製品の検査不正問題で記者会見し、「自ら発見、是正できなかったことは誠に申し訳ない」と謝罪し辞任の意向を表明した。そして、原因究明、再発防止、企業風土改善に努めるといい、弁護士を含めて社会調査委員会を設置するという。
30年以上にわたる、品質軽視の経営、検査結果偽装プログラムまであるということは組織的不正で悪質だ。以前にも他社で同じ事例があったはずだ。
ISOシリーズを取得しているかどうか調べたが、環境のISO14000は登録していたが品質のISO9000は登録されていないようだ。30年以上も品質軽視だから取得する気もなかったのか。
安全や品質で問題が発生すると社長らが記者会見し「全く知らなかった」と弁解する。
問題は経営トップの社長に安全確保、品質確保が社長の日常業務と認められていないことだ。だから事故が起きると、担当者、直属の課長や部長が責任追及される。従来の裁判は大体こういうパターンだ。
無理もないことで、ISOでは品質に関しては研究、製造、販売部門がメインで責任体制を組む。品質規格の最終責任者は本社の事業本部長とか事業部長だ。だから大きな事故でもない限り社長は取締役会のテーマにはならない。
杉山社長もどういう経歴で社長になられたか知らないが、品質問題に関してまで社長の日常業務ではないのだ。
ただ、新聞などで他社の安全、品質に関する重大事故などが報じられれば、「わが社はどうか」と問う機会はあるはずだ。最近、日本を代表する大企業に不正問題発覚が多い。
そして御多分に漏れず、第三者委員会を設置して究明にあたるという。社員たちが一番よく問題点を知っているのではないか。
0 件のコメント:
コメントを投稿