2021年7月19日月曜日

IOCを丸裸に:組織委員会は東京五輪の経緯を記録し公表せよ

 

東京オリンピック開催まで後4日、ここまで来てもオリンピック反対が賛成を上回る。開催地の東京が新型コロナ感染者拡大、第5波も危惧され、開催は「無観客」が決まったが、IOCバッハ会長はいまだ諦めが付かず「感染者数に改善が見られれば「有観客」を」と菅総理に懇願する。 

そもそもIOCは「緊急事態宣言下でも関係ない」と言うし、バッハ会長は日本に来て初めて「緊急事態宣言でどういうインパクトがあるか」と聞く状態だ。開催国の新型コロナの状況をまったく理解していない。表向きは外交上の美辞麗句を並べるが、組織委員会などとの会合では「冷徹さ」をあらわにすると関係者がメデイアに話していたと言う。

組織委員会の連中は「やってられない」という。 

テレビの情報番組でドイツの記者がバッハ会長について、「調和と多様性」を言うが本人はフェンシングでオリンピックに出たアスリート、本音は「アスリートファースト」で「カネの亡者」と言う。ウォールストリートジャーナルが「ぼったくり男爵」と言ったのは、それなりの背景があったのか。 

今、緊急事態宣言、まん延防止措置中のわが国で、IOCは「オリンピック別枠」の行動を取っている。県境を跨いだ不要不急の外出自粛なのに被爆地広島を訪問、献花しオバマ元大統領の真似事をした。 

迎賓館では国賓待遇の歓迎会だ。国民の批判を受けているがバッハ会長は批判を回避するためか「今日はゲスト」と発言している。人員は縮小し飲食なしといいわけだ。 

ここまで来るとスーパー・スポンサーも苦労している。トヨタは期間中はオリンピックを応援するCMは控えると言うし、三井不動産は意味不明のCMを流している。オリンピックへの国民の考え方を考慮したらしい。 

今大会は尋常な大会ではない。新型コロナで中止か延期、大会の意義も二転三転、平和の祭典とは言いながら政治色の強い内容だった。

菅総理は万難を排して東京五輪開催にこぎつけ、それなりの結果を得れば自分の政治生命を保て、総裁選、解散総選挙に有利に働くと言う下心があるはずだ。しかし、万一、期間中に感染拡大、バブル崩壊で「国民の安全、健康を守ること」が出来なかったら潔く辞任すべきだ。その覚悟が出来ているのか。 

まだこれからだ。

組織委員会は会議の議事録、メールでのやり取り、IOCなどとの契約などしっかり把握し記録に残しオリンピックのあり方、IOCの実態を丸裸にし、今後の参考にすべきだ。 

○何時も問題になるのが招致運動での「黒いカネ」の問題だ。今回も2億5000万年の資金が流れ、JOC会長の竹田さんは辞任している。電通も絡んだコンサルタント料のありかただ。 

○森さんの就任には政界財界に顔が聞くと言われていた。安倍政権にも口利きが出来る。財界では資金集めにも便利だ。

○新国立競技場の設計見直し、エンブレムの見直しは国際関係も含め汚点を残した。日本の財力に物を言わせた奇抜なアイデイアの活用だったがコストダウンには勝てなかった。 

○何と言っても新型コロナ対応だ。「中止」「延期」で政権を上げての一大事になった。安部前総理は「完全な形」にこだわり1年延期を提案し、IOCが承認した。中止論とも含めてどんなことが議論されたのか。 

○予算はどうか。延期ともなるとコロナ対策も含めて予算は高騰する。IOC, 組織委員会、東京都、国の財政負担はどうなっているのか。 

組織委員会がもてない費用は東京都が肩代わりすると言うが、延期は安倍政権が決めたのではないか。小池知事が費用負担で協議をにおわすと丸川五輪相は拒否したらしい。

○森会長の女性蔑視発言で引責辞任、橋本新会長就任。アスリート出身だから「アスリートファースト」に 

○そして、新型コロナ対策、安心安全な大会への施策とその効果、問題点はなんだったのか。

国民の70%が反対している東京オリンピックの強行開催だ。政治色の強まるオリンピックの将来はどうなるのか。

0 件のコメント: