2021年7月2日金曜日

小さな記事の大きな課題(40):五輪取材は競技ばかりでなく国民の考えも

 

東京五輪、海外のメデイアは何を取材するのか。「安心安全な大会」と言うことで関係者はプレイブックで厳しいルールが設けられている。新聞報道によるとプレスセンターが1日に開設されたが記者の姿はまばらと言う。 

PCR検査、入国時の制限など今回の五輪は従来と大きく違っている感じはする。フランスのメデイアが言うように「今回の五輪取材で大事なのは競技だけでなく日本人が五輪をどう受け止めているかだ」と言う。正論だ。

フランスは次期五輪開催国、マクロン大統領はG7で早々と訪日を約束したが、そのマクロン大統領自身、地方選挙で与党の「共和国前進」が大敗し大統領選も様子が違ってきたと言う。

「日本国民が五輪をどう受け止めているか」に大きな関心があると言うが、今後の五輪のあり方にも影響する。「商業主義で開催ありき」のIOC,国力を海外に示し政権維持にご執心の菅総理、一方、国民の60%はいまだ中止か延期を希望し「開催」は34%だ。たったこれだけかと言う見方とまだこれくらい賛成がいるのだという見方も出来る。 

「有観客」か「無観客」か、「上限は」、「オリンピック関係者の特別枠」、「バブル方式は大丈夫」か、「安全安心がどう確保されているのか」国民に丁寧な説明がないと言う。 

東京の新感染者数は増加、夜の滞留人口の増加、第5波の危険、7月11日の「まん延防止」措置をどうするか。専門家はこのまま継続すれば近いうちに一日の感染者数は1000人に達すると警告している。 

万一「緊急事態宣言発出」になるとどうなるか。五輪は「県境を跨いだ不要不急の外出」にならないのか。生活に必要な行動とは思えないが。 

更に主催都市である東京の4日の都議会議員選挙の結果も大事だ。メデイアが東京大田区の都議選候補者にアンケート調査をやっている。「東京オリンピック、パラリンピックをどう評価するか」の設問があるが自民党候補者は全員「回答なし」だった。自民党は何時も重要な政策に対しては選挙でスルーする。共産党議員は「中止」、街のポスターにも「中止」を大きく訴えている。他の野党は5段階評価の1、都民ファーストの会だけは高い評価(4,5)だ。小池知事が「開催」のスタンスなので当然なのだろうか。 

自民党、政権はオリンピックが開催されればフィーバーし、ワクチン接種、新型コロナ対策で国民が不満を言っているのもぶっ飛ぶと思っているのか。 

海外メデイアは、その点もしっかり取材してほしい。ただし、日本人と接触することで変異型ウィルスの感染拡大に貢献することはやめてほしい。

 

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