IOCバッハ会長が東京五輪を控え来日、東京五輪の開催にこぎつけ、念願だった(?)広島被爆地の訪問をやってのけた。おりしも東京は緊急事態宣言下で「不要不急の県境を跨ぐ移動の自粛」が要請されている。
あらゆる面で東京五輪別枠を見せ付ける。それが緊急事態宣言下での国民、都民の自粛の気の緩みの要因になり、東京では日に日に感染者数が拡大し4000人も目前だ。
日本が新型コロナ感染拡大防止に四苦八苦している中で、バッハ会長は「開催」出来ればいいのだ。開催すれば巨額なテレビの放映権料が入る。開催都市の犠牲など問題ないのだろう。「犠牲を払え」と言って批判が挙り、「お互いに」と付け加えた。
海外のメデイアは「ぼったくり男爵」と揶揄する。
安倍前総理が昨年、開催延期を決めたとき、「完全な形での開催」を主張した。バッハ会長も「有観客」を念頭に開催を目指していたが、感染拡大で「無観客」をしぶしぶ認めたが、「大会期間中に感染者数に改善が見られたら五者会談で見なおす」という一文を加えたと言う。
その考えが菅会談でも発せられたが、何を思ったのか官邸は発表せず後になって発言があったことを認めた。
菅総理は「その時は五者会談で」と答えたようだが、誕生日の花束を贈られた小池知事は「子供に見せたいという考えは国民の間にもある」と言う意味の発言をしていた。
何故、今のような状況下では専門家も指摘しているように「有観客」は無理だと答えられなかったのか。
バッハ会長は「日本の国民へのリスクはゼロ」という。安全で安心な大会が準備され、選手団もワクチン接種済みだし、プレイブックも厳しく守るというのだが、すでに選手団の間では陽性者が出ているし、トラブルも発生している。ウガンダの選手は行方不明と言う。
期待しているバブル方式もすでに海外のイベントではクラスターが発生しているのだ。
究極は被災地の広島訪問だ。慰霊碑に献花、スピーチで「東京五輪はより平和な未来の希望の光になる」という。被災者とも言葉を交わしたと言うが、オバマ元大統領を真似ているのか。二番煎じでインパクトはない。
それよりも厳しい警備網、反対デモ、シュプレヒコールをバッハ会長はどう見たか。
「オレは大物」と見たか、「東京五輪は歓迎されていない」と見たか、「オバマ元大統領の真似は無理」と見たか。
背後にノーベル平和賞の下心があるとすれば「無理じゃないか」と思わざるを得ない。
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