29日、3865人の「爆発的感染拡大」、モニタリング会議では8月11日には4532人、緊急事態宣言下でも感染者数に改善が見られない。菅総理は「65歳以上の感染者は3%、ワクチン接種、新しい治療薬の採用などで「心配ない」と言う。人流も「車の制限、テレワーク、五輪は家庭で観戦」で減少すると見ているのだ。
東京オリンピック開催との関連では「ワクチン接種、毎日検査」「人流の減少」「バブル方式」での安心安全な大会を目指している。IOC、組織委員会も五輪関係者の感染は193人、オリンピックと東京都はパラレルワールド、東京の爆発的感染拡大とは無関係という。
しかし、オリンピック関係での詳細な情報は分からない。バブル方式は崩れているし、選手や関係者の動きにも不安を感じる。プレイブックを守っているからと言っても、そのプレイブックにも疑問が出てきている。
危機感が共有できない一番の問題は政府、東京都や政治家の発する情報に真逆の情報が飛び交っているのだ。菅総理も自分に都合のいい情報を多用するが、深堀すれば疑問だらけで整合性されていない。
新しい情報を発するのかと思うと、以前からの情報の繰り返しだ。「ワクチン接種」「人流の減少」「いろんな人の情報も分かっている」「危機感を持って対応」などもう聞き飽きたコメントだ。
菅総理が言う「人流の減少」も確かに確認できるが、その減少幅が小さいのだ。何故減少幅が少ないのかについてコメントしていない。
専門家は、このままで行くと医療体制が逼迫するのは目に見えているという。政府や都は病床利用率には余裕がある。更に一般診療を控えてコロナ関連で病床の確保を依頼したと言う。
しかし、今は利用率が低くてもこのままで行くと一気に逼迫するとすべての医療関係者は警告する。
一般診療を控えてコロナ用のベッドを確保すること事態、医療危機ではないのか。ベッドにまだ余裕があるから大丈夫なのではなく、感染者数を減らすことが大事なのだ。
以前と違うところは、デルタ株のまん延で感染速度が上がっていること。65歳以上はワクチン接種(?)で重症化、死亡が低くなっているが、今は、30,40,50歳台の感染者が増えている。感染しても軽症で重症化しないというが決してそうではないらしい。
若者で「ワクチン接種」が低率だし、「かかっても軽い」と言う安心感から危機感が伝わっていない。自分にかかることだけを考え他人にうつす事の重大さを考えていない。
今、クラスターの発生は企業、学校関係が多いらしい。クラスター発生を減らすことが感染者数減少には重要だ。
専門家もシミュレーションを発表しているが、内容がまちまちだ。野村総合研究所はワクチン1回接種が40%になれば感染者数は減少するとの報告書を発表した。菅総理はこの報告に飛び込んだ。ワクチン接種効果の点で評価したのだろうが、尾身会長は70%になっても期待はできないと否定した。
京大の西浦教授は今の増加率が続けば、8月21日には感染者数は5235人になると予測している。どうもこっちの予測の通り進んでいるのではないか。
そして、一番の問題は「オリンピックをやっているのだからこれぐらいはいいだろう」という国民の判断だ。人出が減らない。役人が大勢でゴルフ大会をやったり、送別会をやったりしたニュースが流れている。週刊誌では有名人が大勢集めて深夜までドンちゃん騒ぎしている。
外出を自粛と言っても仲間と集まって酒を飲むコミュニケーションは若者には欠かせないようだ。
何故、1ヶ月の我慢が出来ないのか。
緊急事態宣言発出でも人流が大きく減らない、そのため感染拡大が続く。
尾身会長は「危機感を共有」「メッセージが届かない」と警告を発する。
政治家や官僚の中には真逆な情報を流す。安全サイドの発言が多いのだ。菅総理に忖度しているのか、他に効果のある対策案が無いためか。
国民はこんな状況を良く知っている。「安全バイアス」の要因になっているのだ。
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