新しく日銀審議委員になった田村さんが金融政策の枠組み、物価目補油の点検、検証の必要性について発言したという。日銀は2%物価目標を安定的に達成するまで従来の量的緩和策を継続すると言ってきた。すでに9年過ぎているが達成できず、出口戦略さえ口に出さない。
そういった中で日銀の元理事だった人たちが「2%目標は無理」、「アベノミクスは失敗」という発言をしていた。日銀は2~3年先を見ながら金融政策を決めるというが 全く見通しが立っていない。
そんな時に新しく審議委員として田村さん、高田さんがリフレ派審議委員と交代した。岸田政権は安倍政権時の金融政策の見直しをするのかと誰でも感じた。
その審議委員の一人である田村さんが朝日新聞尾インタビューで上記の発言をしたのだ。
何時か忘れたが、黒田総裁も金融政策の総合的検証が必要と言っていたと思うが、検証結果がどうだったかわからない。安倍さんの存命時期だったので見直しはアベノミクス批判になる。でも安倍さんが亡き後は重しが取れ、受有に議論すべき時ではないのか。
無理な2%物価上昇を何故掲げたのか。当時国会で質問された安倍さんが「専門家は2,3,4%と言うが、一番達成しやすいと考え2%にした」と前原さんの質問に答え、前原さんは「その程度のことか」と呆れかえっていたのを覚えている。
当時は専門家の間でも長い間経験したことのない数値と言っていた。日銀内でもそうおう意見はあったはずだ。
安倍第2次政権が誕生した時、当時の白川日銀総裁は緩和な量的緩和を推進し、「物価も1%を達成した後で、更に目標を挙げる」と方針を述べていたが、安倍総理は許さず、リフレ派の要求する異次元の金融緩和を迫り辞任に追いやった。
田村さんは経済の好循環ができていれば1.8%でもいい。フレキシブルに考えたらいいという。
田村さんの発言が日銀内、政策決定会合でどう議論されるか。注目だ。このままでは金融機関の経営も危なくなるし、国債、株の大量買入れは市場の秩序を乱している。更に日銀の経営にも悪影響だ。
黒田さんも任期が迫っている。続投など考えられない。安倍さんもいない。堂々と検証すべきではないか。欧米に後れを取る金融政策の原因は何か。日本社会が変わってきている。欧米では経験のない成熟社会になり成長率も高くない社会になっているのではないか。
田村さんに期待したい。
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