2023年度の当初予算が114兆円台、税収増69兆円を見込んでも国債発行は35兆円台で赤字国債が続く。欧米では禁止されている「財政ファイナンス」 で日銀の国債保有は500兆円を超え、50.26%に。安倍政権当初より4倍に膨らんだ。異常な量的緩和のためだ。
今後は緩和縮小、利上げへ向かうべきだが、大変なことになる。
今、1%の利上げで28.6兆円、政府の利払いが急増する。国民1人当たり20万円のロスと言うのだ。2%で52.7兆円、5%で108.1兆円、11%では178.8兆円の利払いが必要になるのだ。
量的緩和で国債を購入した代金は各銀行が日銀に持つ当座預金に払い込まれその額は470兆円にもなるらしい。日銀の債務超過で倒産の危機も考えられるが安倍元総理は「政府と日銀は一体」「金融緩和は悪夢」と生前に言っていた。そんなことばかりはいっていられない。
今は、量的緩和の効果もなくなってきている。むしろ副作用が叫ばれている状況だ。
低金利は産業界では投資のし易さを狙っていたが、投資や人件費ではなく、バブルを引き起こしている。
低金利は日本経済の力を低下させ、円安へと進んだ。今後は利上げで円高を目指さなければならない。産業界の金使いはどうなるか、住宅ローンは上がるだろう。米国との金利差が縮小すれば物価高もある程度抑えられる。
日銀もリフレ派から正統派経済人に政策委員が交代している。元日銀理事もアベノミクスに反対の立場を表明している。安倍元総理と言う重しが取れ、栗田総裁の任期も迫っている。正当化された中央銀行の存在に代わるチャンスだ。
日本経済の様子を見ながら少しずつ利上げをしていく方法しかないのではないか。そのうちに企業も国民も慣れてくる。
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