2019年6月2日日曜日

多国間協調を乱し世界の安全を害する:米中ロのエゴがまかり通る国際関係か


トランプ大統領の「保護主義」「アメリカ第一」以来、ことごとく国際協調を乱し世界の混乱を増すばかりだが、紛争解決に当たっても米中ロのエゴがまかり通り解決への道が見えない。米中ロは国連安保理の拒否権を持つ常任理事国だから始末が悪い。

米国との関係が崩れると、その間隙を縫って中ロが手を伸ばしてくる。特に中国はアメリカと覇権拡大でのっぴきならない関係になっている。

思い出してみよう、何かあると必ず米中ロが背景にあるのだ。

北方4島返還問題もプーチン大統領が平和条約締結が前提という曲球を投げてきた。返還なんて二の次で日本に4島経済開発行為に資金を出さすことにあるのだ。今、外相会談でも在日米軍の存在が明らかになっている。
                                                                                                                              
思い出すのは学生時代の新聞ニュースで在日米軍が撤退することが4島返還の大前提とロシアが主張したことを覚えている。今でも2島返還後米軍が駐留することをロシアは許せないのだ。安倍総理も「そういうことにはならない」といったが誰が信じるか。

東シナ海、南シナ海での中国の覇権は許せない限界に来ている。尖閣諸島での領海侵犯は公艦船も混じって激しさを増すばかりだ。日中首脳会談をやっても一向に改善しない。日本の安全を守るために日米同盟の強化を目指すが、目指せば目指すほど中国は強硬になる。

北朝鮮への拉致問題、「非核化」もトランプ大統領と金委員長の友好関係(?)に頼り気味で米朝会談の成果は見られない。米朝会談を実施するたびに金委員長は中国、ロシアに援軍を頼む。中国、ロシアがその意向を受けて経済制裁の緩和に理解を示す。「瀬とり」の横行など制裁が緩和している。

トランプ大統領は「非核化」が成功したとしても北朝鮮に経済支援する考えなど持っていない。経済支援は日本、中国、韓国など周辺国がすればいいと思っている。

だから日本に対しては「拉致問題を前進させろ」と金委員長に忠告しているのだ。安倍総理はそのたびに口利き料として多額な兵器購入を約束している。

EUで懐疑派が勢力を増しているという。英国のEU離脱が右往左往しているが移民問題、国の主体性を取り戻そうとしている。EUから経済支援を受けると緊縮財政を強いられ、国民の生活は疲弊する。そこに中ロが楔を打ち込み覇権拡大の糸口にする。

対米貿易戦争はどうか。トランプ大統領は一方的なアメリカの貿易赤字の解消を目指し「公平なバランスの取れた」貿易を狙って国民の人気を得ようとしている。

特に覇権拡大を目指し巨額の投資をする中国には25%関税で中国に挑んでいるが、この衝突は国際経済に大きく影響を落としている。GDP第1位、第2位の国の争いだから影響は大きいのは当然だ。

喧嘩両成敗ではなく、トランプ大統領は中国側の「譲歩」を狙っているから始末が悪い。日本も当然にターゲットになる。日米会談の成果を先送りしたが、「8月には大きな成果を期待する」とトランプ大統領は「日本の譲歩」に期待しているようだ。

米国という大国が弱い国にあたっては「譲歩」を促し、強い国にあっては関税で挑戦する。

従来は米国が自由貿易、中国が保護貿易を主張していたが今は立場が変わって米国が保護主義を訴え、多国間主義を捨て、自国第一の政策を採ることにより従来のアメリカの国際協調路線を乱してきた。

ところが朝日新聞(2019.6.2)の「メルケル氏 「壁を壊せ」」の記事が目に留まった。ハーバード大の卒業式で公演したらしい。それによると、「保護主義や孤立主義、ナショナリズムを拒め」とかって自分の前に立ちはだかった「ベルリンの壁」に触れつつトランプ大統領の政策を暗に批判したのだ。米中貿易戦争を念頭に「自国第一主義ではなく、多国間主義的であれ」と学生に訴え拍手喝采だったという。

何か、アメリカの良心を垣間見た感じだ。大統領選を控え、世論調査ではトランプ大統領も民主党バイデン候補に大きく差をつられているようだし、若い民主党の現市長で新人候補者も人気を得てきたという。

米中ロの世界戦略がすぐには変わらないと思うが、今のようなことをやっていると世界の安全は保てない。

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