2019年6月15日土曜日

盛り上げよう参院選:野党は安倍政権の嫌がる政策の争点化で戦え


もっと盛り上げたい参院選、安倍政権の嫌がる政策を争点化にできないか。安倍政権が参院選公約のトップに掲げる「外交」は成果が見えず、国民の関心が低いが安倍総理がご執心の「憲法改正」がスルーしたらどうか。安倍総理は強く訴えたいだろうが相手にせず肩透かしを食わせるのだ。

新聞報道では野党が参院選に向け争点化を図る合同ヒアリングを実施している。「2000万円問題」「陸上イージス」「規制緩和」など国民の関心をひきつけるテーマを追求しているという。

野党連合も当初は立憲民主の枝野さんが主導権を握りたいために否定していたが、政党支持率が上がらないと見て野党協調に動き出した。岡田さんや野田さんは「参院選でがんばらなければ・・」といえば、国民民主の顧問の小沢さんは「今のままでは惨敗」という。それでも参院選の1人区で野党が協調するらしい

それでも勝ち目がないが、安倍政権を攻めるテーマは一杯ある。

まず第一に家計への再分配だ。

華々しく打ち上げたアベノミクスも円安、株高で企業、富裕層は儲けたが家計への再分配は進まず、格差拡大の要因になり街角インタビューでも「アベノミクスの成果」が実感できないという。景気動向も「悪化」表記で中小企業の経営者は「やっとわれわれの感覚に近づいてきた」と苦笑いだ。

自民党政権は大企業、富裕層への法人税下げ、優遇税制優先だが内需拡大、消費の伸び、経済の好循環を考えると家計への再分配のシステム構築が最重要課題ではないか。前川レポート、21世紀版前川レポートでも内需拡大を提言しているが家計への再分配で企業が反対したことでことごとく失敗している。

2000万円生活費不足という金融庁の審査会報告も麻生大臣は受け取らないということで「なかったこと」になりそうだが毎月の生活費に5万円不足することは「100年安心」の政策と食い違うし、年金の信頼を落とす結果になった。

このままでは第一次安倍政権が「消えた年金問題」で倒れたことを考えると安倍政権倒閣のチャンスだ。

安倍政権は中国、北朝鮮の脅威を煽って防衛費が高騰している。

北朝鮮からの弾道ミサイル防衛のために秋田と萩にイージス・アジョアを設置する構想が出ているが、日本防衛には遅すぎる場所で、逆にグアム、ハワイ防衛のために有効だと見られている。日本防衛なら能登半島や隠岐だという。

拉致問題でトランプ大統領に口ぞえを頼む代わりに高価な兵器をトランプ大統領からどんどん購入する約束をしている。今では5兆円に上るらしい。

高級官僚の人事を内閣人事局が握ることになって安倍政権への忖度が横行し、本来の行政の公平・公正が台無しになってきた。森友問題での国有地格安払い下げは財務省の信頼を大きく落としたが麻生大臣は責任を取らない。

トップが責任を取らない「無責任体質」が政界に蔓延している。安倍総理は閣僚の不祥事、資質の欠如が指摘されるたびに「任命責任は私にある」といいながら何の責任も取らない。かえって「しっかり職務に当たってほしい」と激励している。

安倍政権の繰り出す政策、スローガンは政権の無責任さをさらけ出している。

安倍一強政権をいいことに政策の検証もせずに次々に新しいスローガンで国民を惑わせる。

国会答弁も稚拙で、これが一国の総理の答弁かと思うと恥ずかしくなる。野党の質問もはぐらかされるので質問の仕方ないことになる。党首討論も開かれていない。政策に対する知識も少なく、外交にかこつけて逃げの一手だ。

それをいいことに側近連中が好き勝手なアドバルーンをあげるとメデイアが飛びつき混乱に拍車をかける。

少子高齢化は喫緊の課題だが政策がちぐはぐだ。

「生めよ増やせよ」といっても急に方向転換はできない。結婚を控えた若者世代の特に男性に非正規労働が多い。これでは結婚し子育てする気にはならない。生活が不安定な中での結婚、出産が幼児の虐待、衰弱死につながる事件が目立ってきた。

人手不足の解消に女性の社会進出、高齢者雇用そして外国人労働者の雇用が推奨されているが低賃金の傾向になるのではないか。

これでは賃上げ→消費増→物価高→景気の好循環など期待できない。

税収増が鈍く赤字国債発行が続き19年度予算では32兆円の赤字になる。

地方、国合わせての赤字が1122兆円に。対GDP比250%では相変わらず先進国一悪い状況だが、資産も5~600兆円あり問題ないという専門家もいる。

財政出動と財政再建は経済成長の両輪というが、真逆の関係だ。国民の将来不安を払拭することも大事だが、経済成長へ持っていくのも大事だ。社会保障制度などを維持するために消費税増税を決めたようだが、消費税減税の声も上がっている。

国民が信頼できる財政構築を検討すべきではないか。

それでも安倍政権は「他の内閣よりマシ」という理由だけで支持されている。安倍総理も政権交代の風が吹かないように「民主党政権のような悪夢」とけん制するが、裏返せば安倍政権の失政を考えてのことなのだ。

安倍政権に対する批判はいろいろある。安倍政権の政策から疎外を感じている国民は多いはずだ。なぜ、黙っているのか。

世界はポピュリズムの真っ只中にいる。ポピュリズムがいいとは言わないが、政治にもの申すために今度の参院選で奮い立て。



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