2020年12月25日金曜日

安倍前総理の弁明記者会見:相当に質の悪い世襲政治家だったのだ

 安倍前総理の政治資金規正法違反での弁解記者会見は、相変わらずはぐらかしの記者会見で総理として国会で虚偽の説明を繰り返した責任は大きい。相当質の悪い政治家だったのだ。世襲政治家としても一番悪い状況が出てきたことになる。

思い出すのが小渕優子さんの後援会活動で東京での観劇会が政治資金規正法違反の疑いが出てきた時、当時経産相だったが、後援会の活動は長野原町長を務めていた長年の秘書が「私がやったこと、姫はなにも知らない」と町長を辞職し自分の責任とした。

巨額の巨額資金は群馬県政を揺るがすスキャンダルになるかと思っていたが、地検特捜部の早い家宅捜索にPCのHDにドリルで穴をあける証拠破棄の行為に出た。元秘書らは在宅起訴されたが小渕優子さんは経産相、国会議員を辞職した。「知らないことが多すぎる」と世襲議員の弱点をさらけ出した。

その後の総選挙で出馬し、ビールケースの上でどぶ板選挙を繰り返し返り咲いた。群馬5区は田舎の選挙区で有力な候補者がいない。小渕のブランド力は大きい。

一方、安倍前総理は「秘書のやったこと」「私は知らない」と責任回避で総理経験者のプライドは全く感じない。逆にプライドがあるから否定し続けているのか。

国会議員にとっては政治資金規正法、公職選挙法への疑惑は政治家として致命傷になる。「政治とカネ」の問題は政党交付金制度を作っても絶えない。自民党議員にとっては支持票の獲得はカネ次第ということになるのか。

さらに悪いことに、政治資金規正法違反は形式犯とみられ虚偽記載、不記載などは修正申告で決着するのだ。だから秘書が責任を負う例が多い。

安倍前総理の事案では安倍さん自身が「知らなかった」と押し通しており、公設第一秘書が「報告していない」、「違法は認識していた」といえば安倍さん自身は「不起訴」、公設第一秘書は「略式起訴」で罰金刑で終わる。

小渕優子さんはすべて辞職し責任を取ったが、安倍さんは議員辞職しないという。

「初心に帰り全力を尽くしていくことで職責を果たしたい」と発言したそうだが、国民は安倍さんに何を期待するのか。「負のレガー」の積み上げか。憲法改正、敵基地攻撃での国土防衛か。

衆議院の解散総選挙は1年を切った。ここは議員辞職し、来年の総選挙で出馬する手はなかったのか。「禊を経る」よりも議員辞職の汚点を残すことを嫌ったのか。テレビの報道で地元の人がコメントしていたが、批判的意見だ。昔、年配の女性が「こんな議員を国会に送って恥ずかしい」といったことがあるが、安倍さんの地元有権者はどう思っているのか。



0 件のコメント: