2019年12月24日火曜日

円高か円安か:紛争の多発、トランプ大統領の「保護主義」で円高トレンドか


為替はその国の経済力を反映すると経済学で習ったが、円安がいいのか、円高がいいのか。日本は長い間、円高、株安に悩まされ長期にデフレが続き、今なお脱していない。世界各地で起きる紛争、トランプ大統領の「保護主義」で円高トレンドか。

民主党政権では為替は70円台、株価も7000円台であったが、安倍政権になって90円から今は109円台の円安(?)、株価も22000円台でアベノミクスの成果として円安は輸出を促進し株高で息を吹き返し日本経済は立ち直ったかに見えた。

民主党政権では「事業仕分け」に見るように無駄を排した緊縮財政、3から5%への増税だが、円高は輸出価格が下がり国民の暮らしは良くなるとみていた。

しかし、野田政権で円安を目指し日銀に量的緩和を迫ったが、時の白川総裁は急激な金融緩和策を嫌った。一方で円高が進むと為替介入も試みたが市場は反映しなかった。

一方民主党政権に代わる安倍政権は、リフレ派経済を登用、「異次元の金融緩和」を提言、「市場にカネを流せば円は安くなる」と当たり前のことがわからないのかと自民党の新人候補も選挙戦で聴衆に訴えていたほどだ。

市場はそれにこたえ円安、株高に動き安倍政権のアベノミクスは過大な評価を受けた。しかし、その頃の世界市場は遅かれ早かれ経済的投資的限界から円安トレンドのタイミングだったという。安倍総理の政策がうまくタイミングがあったようだ。

円高か円安か。

世界で何か紛争があると「円は安全資産」として円買いドル売りだ。その要因に、日本は対外的の純資産国で資産残高は330兆円と言う。市場にカネを流すので国内投資よりも海外投資が増えた。一方、アメリカは基軸通貨とはいえ最大の債務国だ。

世界で紛争が絶えない内は「円高」が続く、一方トランプ大統領は自国経済のために「ドル高」をけん制し「為替条項」を突き付け為替操作国と認定しようとしている。中国がターゲットになっているが日本も例外ではない。アベノミクスは円安を狙った政策であるためアメリカは監視を強めているのだ。

いずれも市場は「円高」なのだ。

円はいろんな要因で上下動するが日本の経済政策、金融政策での動きではない。日銀の金融政策決定会合もFRBの動きを見ての決定だ。「現状維持」「躊躇なく追加緩和措置」が口癖だ。

そんな時、朝日新聞2019.12.24の経済気象台「今こそ円高シフト」に注目した。

それによると、円安は目先の収支をよくするが将来の投資にはつながりにくいし、企業の買収の対象にされやすい。一方円高は日本から成長する国への戦略投資につながり日本企業の成長に役立つ。原材料の輸入で円高メリットが共有できサービス産業などにはメリットがある。非正規従業員に儲けを還元、賃上げは日本経済の活性化につながるという。

そして、そろそろ円高シフトに舵切したらどうかと言うのだ。

関連記事
2018.11.06掲載
新ルール「為替条項」:アベノミクスを唱えると日本は「為替操作国」になる


2019.04.16掲載
米g「為替条項」で円安けん制:民主党政権では円売りドル買い、安倍政権では量的緩和で円安へ
yamotojapan.blogspot/com/2019/04/bloh-post_92.html

0 件のコメント: