図1 頻発する茨城県北部、南部地震と首都直下地震 中央構造線断層帯との関係 × 各震源域はtenki.jpの資料による 黄色線:相模トラフ沿いに想定される最大クラス震源断層域 ピンク点線:中央構造線断層帯の東部分の想定 |
ここ2~3日、茨城県北部、南部を震源とする地震が頻発している。気象庁の地震情報(図3)によると11月29日から12月2日の間に茨城県北部地震は8回、南部地震が3回発生している。
茨城県北部地震はM2.6~4.8、震度1~4震源深さは10kmと浅く、活断層型、広範囲に2~3で揺れたが、南部地震は深さ50~60km、プレート型でもぐりこむフィリッピン海プレートの先端付近だ。それぞれの地震を単発で考えると北が多発傾向だ。
図3 2019.11.29~12.6 気象庁 地震情報 |
しかし関東平野の北限ということを考えると、首都直下地震、更には付近を通るだろうと予想されている中央構造線断層帯との関係も心配になる。何かの前兆ではないのか。
相模トラフ沿いの最大クラスのプレート境界地震の震源断層域(図2)によると茨城県南部地震の震源域はその北限にあたり首都直下地震との関係が注目されている(「首都直下地震の被害想定と対策について」平成25年12月 中央防止会議WG)。北部地震震源域は離れている。
もう一つ注目は中央構造線断層帯(東)の存在だ。その境界付近に位置しているのだ。
図1に茨城県南部地震と北部地震の首都直下地震と中央構造線断層帯との位置関係をまとめてみた。
中央構造線断層帯は糸魚川―静岡構造線と交わる諏訪から西は研究が進んでその存在が確認されていたが、諏訪から東は不明な点が多かったが、群馬県下仁田町で露頭が発見されてから研究が進み、下仁田町の地下をとおり、高崎付近を経てJR高崎線の沿ってなんか、大宮から柏を経て房総沖、茨城県沖に抜けるコースが想定されるようになった。
中央構造線断層帯は西は熊本地震、東は茨城県南部地震で動いていると見るのは早計か。
南海トラフ沿いの巨大地震、相模トラフ沿いの巨大地震の発生の危険も叫ばれているが一旦発生すると甚大な被害をもたらすことは分かっているが「何時ごろ」となると専門家の間でも説がある。
どの断層帯、震源域も「何時、起きても不思議ではない」といわれているが、南海地震は2030年の中ごろ、南海トラフ地震は200年先、その前に首都直下地震が起きるのは確かだが何時なのかは分からない。
集中豪雨、巨大台風の被害でいろんな教訓を得ることができた。どうやってインフラを確保し復興を進めるか。まだまだ緒についたばかりだ。
0 件のコメント:
コメントを投稿