2019年12月16日月曜日

COP25 進まぬ対策:政府担当者と市民の意識のギャップが大きすぎないか


毎年開催されるCOP、今年も会期延長したにも関わらず、成果も「野心反映要請」で終わり、計画策定する政府の交渉担当者と地球温暖化防止に関わる市民団体との意識のギャップが大きすぎた。

先進国はできるだけ自国産業、エネルギー計画の足かせになりたくないし、一方、市民団体、海面が低い島国の住民は地球温暖化に恐怖におびえている。今年はスウェーデンの女子活動家を表に立てて訴えを続けた。青少年も将来を危惧しているのだ。

ところが排出量1位の中国は「発展途上の大国」と都合のいいことを言って先進国からの財政支援を求め、2位の米国はトランプ大統領の「アメリカ第一」「保護主義」路線から2020年に「パリ協定」離脱を決めた。全体の40%を占める大国が勝手な方向を向いているのだ。

さらには削減するための「ルール」への合意も見送られた。問題があるのは「排出権」で、削減の抜け道として評判が悪い。

日本は、NPOから「化石賞」を2度も受けたが、「2030年までに13年度比26%減」を主張しているが、原発比率が高まらず現在は6%減らしい。COPではより一層の削減計画を期待するが、石炭石油計画もあり散々な評判に終わった。

小泉環境相は、「政府との調整不足」とコメントしたが、政府はエネルギー計画に石炭石油発電を残しておきたいのだ。輸出にも貢献する。天然ガス、再生可能エネルギー、省エネで削減目標達成を主張する専門家もいるがそうたやすいことではない。群馬に帰るとあちこちの空き地に太陽光発電の建設が見られるが自然環境保護から考えると疑問符が付く。かえって周辺は気温が上昇するのだ。

根本的な問題は、現在の削減目標を達成したとしても今世紀末までに3℃以上になるという。だから更なる削減量の積み上げが要求されるのだろうがシナリオ作りのシミュレーションに間違いはないのか。

そもそも、CO2人為説と自然変動説との決着はどうなったのか。

今、地球温暖化対策で騒いでいる「地球温暖化」村の人たちが利権に群がっているだけではないか。国連の求心力も落ちている。中国やアメリカが言うことを聞くはずがない。

新興国は先進国からの経済援助を期待し、先進国はそれに抵抗する構図だ。こういった利権争いを失くし本来のCO2削減対策ができないものか。

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