16年トランプさんが泡まつ候補という少数派から大統領選に勝利、20年今度はバイデンさんに敗退する。大統領選の選挙制度も関係するがこれが米国政治の健全化の表れだという。では日本の自民党総裁選はどうなのか。
米国は新型コロナウィルス感染者が1000万人を超え世界一感染者数が多い汚名をかぶり一刻も早い感染拡大防止が必要になるが、トランプ大統領は敗北宣言をせず、バイデンさんへの政権移行を裁判闘争や州議会対策で抵抗している。
1月の就任式まで居座ったまま何をしようとしているのか。APECには出席し世界のリーダーが唖然としていないか。
16年にエスタブリッシュメントのクリントン候補と争そい得票数は少ないが選挙人確保で勝利した。今まで政治に遠ざけられていた人たち、敗退し元気のない産業従事者、失業者を多くの支持を得て大統領にまでなったのだ。
そして20年、バイデンさんに得票数でも負け、敗北したが73000万票という支持票はあるが、4年間のトランプ政策は国際舞台でのアメリカの地位の低下、最近の新型コロナウィルス対策でNOを突き付けられたのだ。
「支持票が少なくても勝利し、又支持票が少なく敗退する」、誰でもおかしなアメリカ大統領選と思う。トランプさんが敗北を素直に認めればいいが、認めなければ大変なことになる。アメリカの大統領だ。世界は混乱する。
ところがこの選挙制度は「抑制と均衡」のシステムで全国に少数派と言われる候補が大統領選に出て選出される可能性を秘めているというのだ。これは多数派をけん制しているのだという。
朝日新聞(2020.11.22) 「地球を読む 米国の民主主義」で政策研究大学院の田中学長が言っているのだ。単純な多数決で民主主義が維持できるのではないという。多数派の専制を防止する一方で、トランプの再選に危機を感じ合理的に政権交代させた。米国の民主主義の強靭さを示したと説く。16年のトランプさんの登場は強固な少数派の存在を無視して政権を維持することはできないことを示したのだ。納得がいく。
日本はどうか。
野党がだらしないので政権交代する力はない。必然的に自民党内のたらいまわしになる。
12年は、自民党関係でも地方で人気のある石破さん、同じ派から町村さんと安倍さん、林さんらが出馬した。予選では人気のある石破さんが1位だったが、国会議員のみの本戦で石破さんが敗退、安倍さんが1位になり総裁になった。
そして8年後の20年、やっぱり地方や世論調査で人気のある石破さん、岸田さん、そして二階さん主導で菅さんが名乗りを上げ、菅さんが総裁、総理になった。石破さんは3位となり完全に次はなくなったとみられる。
以前にも田中内閣の次を椎名裁定で三木さんが総裁、総理になった。強まった金権政治への批判を回避するため、クリーンな三木さんを持ってきたのだ。
ところが三木さんも「三木おろし」に会い、あっけなく退陣した。菅さんはどうか。あまりの評判の悪さに次に誰かがささやかれる事態になっている。
アメリカ大統領選と自民党総裁選を比較することはできないだろうが、野党のだらしなさから民主主義を守れる国ではない。
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