朝日新聞 2020.11.1 |
逗子の分譲マンション「ライオンズグローベル逗子の丘」の斜面崩壊による女子高生死亡事故は、管理組合のマンション管理のあり方、管理会社との管理契約の見直しで不備があったことがわかる。事故後だから何でもいえるが、決して他人事ではないのだ。
この事故はまだ記憶に新しいが、朝日新聞(2020.11.1)の「事故前日に亀裂発見 逗子のマンション斜面崩壊」によると管理会社の管理員が亀裂を発見し、写真に取り管理会社に報告していたが管理会社が県や市に報告を怠っていたことが分かった。
管理員からの報告のあったときに県や市に報告しておけばこのような事故は防げた可能性があるのだ。
管理員が何故、巡視し亀裂を見つけ管理会社に報告したのか分からないが、管理会社と管理組合との間の管理契約にはないのだそうだ。
またこういう事例では現場の人間の方が危険を身近に感じるものだ。しかしデスクワーク(?)の管理会社の担当者には判断が鈍っているのだ。他人の財産、資産を守る「善管注意義務」が理解されていないのだ。
どんなマンションで、管理会社がどこかネットで検索してみた。
2004年大京、グローベルス(07年大京から脱退)の販売だ。社員寮の跡地に地上5階、地下1階のマンションを建てたが、特に地盤工事はしていなかったようだ。
管理会社は当然に大京アステージだ。マンションの立地も考えたマンション管理をやっていたとは思えない。
2011年に斜面が土砂災害特別警戒区域に指定されてもそれに対応する専門的点検業務は管理契約に無かったというが本当か。何故、前日に管理員が巡視し写真に取って管理会社に報告していたのか。
マンション管理組合にも大きな責任がある。自分のマンションの立地上どんな危険があるのか把握していない。恐らく管理会社に「お任せ」だったのだろう。またこういう危険予知は素人には出来ないかもしれない。だったら専門家に相談すべきだ。
事故が起きた代償は大きい。
マンション管理会社は業務上過失致死容疑、マンション区分所有者は過失致死傷容疑で告訴され受理されたという。38人の区分所有者が11800万円の損害賠償を訴えられている。
更にこういう事故が起きるとマンションの評価額が下がる。
区分所有者はしっかり自分のマンション管理をやるべきだ。他人任せはまずい。
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