2020年11月1日日曜日

財政赤字って何なんだ:MMT理論は気にせず財政出動せよというのか

財政赤字って何なんだ。政府は支出を増やしたいが財政再建という課題がのしかかる。安倍政権は財政再建と財政出動は日本経済再生の両輪というが、かなったことはない。 そんなときに「借金など気にするなどんどん支出せよ」、財政出動だという。正統派か非主流派派でもなく異端といわれるMMT(現代貨幣理論)が注目されている。 政府が支出しようとするが、税金や国債を売って資金を得て財政支出するのが普通だが、国通貨発行権を持っていれば紙幣を印刷すればよく、借金など必要ないというのだ。 そんなうまい話があるのか。ノーベル経済学賞受賞のクルーグマン教授は「今こそ財政出動せよ」と声高に叫ぶがMMTは「支離滅裂」と批判する。 経済が停滞局面にあるとき、財政出動で投資、消費を刺激することが大事というが財政赤字は悪化するばかりだ。その後どうなるかは誰も説明しない。 しかし最悪の場合は、借金が増えれば信用低下、貨幣への信頼は落ち、債権売りが始まる。悪い金利上昇で、債務の返済は滞りデフォルトが発生する。すでにアルゼンチンで出てきた。 アメリカだって赤字の上限枠を超えるようになると議会の承認が必要になり、議会が認めなければデフォルトだ。一時、資金不足で政府機関が動かなくなったこともある。 だから財務再建、均衡財政は大事なのだ。 最近出版された「財政赤字の神話」ステファニー・ケルトン 早川書店2020.10)を読んで見た。 サッチャーさんのコメントが出ていた。「国家には国民が自ら稼ぐ意外に収入源はない。国家が支出を増やそうと思えば国民の貯蓄から借りるか課税を増やすしかない」と。 しかし、MMTは考えが違うのだ。 通常はサッチャーさんの言うように税金や国債を売った借金で資金を用意し支出する。いわゆる[(税金+借金)→支出]だ。しかしMMTの考え方は借金する必要はない。まず支出することだという。[支出→(税金+借金)]なのだ。 税金は政府が資産と所得の配分を修正する手段、特定の行為を助長したり抑制するときに使うという。たとえば気候変動対応には炭素税、公衆衛生ではタバコ税なのだ。 そのほかにも「財政赤字は危機を脱する唯一の道」「支出そのものが過剰になった財政赤字も政府債務が高水準にとどまるも、増加してもかまわない」「財政健全化を信ずるあまり財政出動を制約することがあってはならない」と言い、「財政赤字がある一方で反対側では黒字がある。これを見失ってはいけない」とも言う。 まだ完全に読んではいないが、用意に信じられる経済理論ではない。麻生財務大臣も日銀の黒田総裁も否定する。 ただMMTは制限のない政策ではない。インフレに注意すべきなのだ。インフレが見えた時点で支出をコントロールするというが、そこが難しいのだ。 法政大の小黒教授は「現在は再分配機能が低下し政治不信を招いて、議論がMMTのような極端な政策へ向かわせているのではないかという。 でも安倍政権が重用し、今も日銀が継承しているリフレ派経済学に比べるとしっかり検証した経済理論だという見方もある。ケルトン教授は「日銀が国債をすべて買っても大丈夫、将来の返済を心配することはない」という。 これだけ量的緩和をやってもインフレにならない。何故だ。だからもっとやれば良いということか

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