2020年10月31日土曜日

バイデンvsトランプ(5):本当に国民の考えが反映されているのか

 

日本のメデイアがどうしてこうも米大統領選の状況を詳しく報じるのか。ピンチにたったトランプ候補は相手を罵ったり、罵倒する言動が続く。日本では品格がないと思われるが、米国ではトランプ候補を支持する人も多いようだ。確かに、バイデン候補はトランプ候補に比べると覇気が無く、トランプ候補の言動に勇気付けられる傾向はある。 

大統領選は選挙人を選ぶ間接選挙だが、選挙人の多い州では接戦となっているようだ。 

新聞報道で米国民の声を拾ってみた。 

「先の選挙ではトランプだったが、今回はバイデンだ」という。結構こういう意見が多そうだ。特に共和党の識者もバイデンだという。日本では親日家として有名なアーミテージさんも「いつまでもトランプとは限らない」と日本に警告を発したことがある。 

「バイデン優勢でも「隠れトランプ」がいるから最後までわからない」とも言う。バイデン優勢の州でも本音は「トランプ支持」らしい。庭にトランプ支持を掲げるわけには行かないらしい。

「製造業中心の街では労働組合が強く民主党支持だ。高卒白人労働者の失業問題が深刻化しトランプ支持が強い。先の選挙でも産業の疲弊、街の疲弊を訴えていた。「雇用を取り戻すのだ」との訴えは理解できる。 

女性、識者はトランプ大統領のコロナ対策に批判的だが、トランプ候補は「ロックダウンはしない。ロックダウンでウィルスを閉じ込められない」とも言う。しかし、今アメリカは世界一の感染者数で1日に8万人も増加している。それにもかかわらずトランプ候補の1万人にもなる大規模集会は「蜜」でマスク着用者が少ない。一方のバイデン候補陣営は距離を保ちマスク着用だ。マスク着用だけでも何万人も助かったはずと訴える。 

バイデン候補は「経済も国も閉じ込めない。ウィルスを閉じ込める」と反論する。正論だろう。女性の支持者が増えていることも理解できる。 

「バイデン候補のリードも誤差の範囲内」というから最後までわからないのだ。でも前回の大統領選でトランプ勝利を的中させた専門家も「今回はバイデン」という。

すでに期日前投票は始まっているし、開票も行われている。問題は郵送法による投票だ。郵送法は民主党支持者に多い。街に設置された投票箱に投票するのだけど不正もあるし、締め切り期日をどうするかで集計にも問題が出る。州によってやり方が違うから面倒だ。郵送法の締め切りを投票日とする判断を裁判所が下した州もある。 

バイデン候補が圧倒的多数で勝利しない限りトランプ候補は敗北を認めないだろう。そういう動きが出ている。 

選挙結果を最高裁で争うというのだ。だから保守派のバレット判事の承認を急いだらしい。ホワイトハウスに居座ることも出来るらしい。トランプ候補が必死なのは大統領で無くなると訴追が待っているらしい。納税の問題ロシアンゲート事件などトランプ候補にしてみれば避けたいことだ。

なかなか米大統領が決まらないということは世界情勢にも大きく影響する。

ルールを守らない。今まで築いてきた国際協調路線を反故にする。「米国第一」を標榜するが赤字貿易解消などビジネスが中心なのだ。習主席や金委員長との個人的関係を重視していないか。ボルトンさんの回顧録によると 中国に厳しい要求をしながら、習主席に選挙で勝てるよう協力を要請したともいう。

トランプ大統領の言動には疑問が多いが、ポンペオ国務大臣の「中国けん制」発言は理解できる。中国を念頭に先進国、同盟国の絆を強化しなければ世界の安全は守れないのだ。バイデン候補でこの分野の見直しは出来ると思う。 

トランプ大統領への慣れは断ち切るべきだ。

 

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