2020年10月16日金曜日

高速道の渋滞回避:不要な車線変更せず、制限速度を落とすことか

 自然は物理法則で動いているが、それを立証するには数学が必要であることはアインシュタインの一般相対性理論を立証したのは天才数学者の力を借りることができたためと何かで読んだことがある。今年ノーベル物理学賞受賞したスタンフォード大のペンローズ教授も天才数学者でブラックフホールの存在を明らかにした功績による。

だから数学者、物理学者は好奇心を持って自然の事象に取り組んでいるのだそうだ。「数学、それは宇宙の言葉」(岩波書店 2020.8)にも「高速道路の数学」(エデイー・ウィルソン ブリストル大)が目についた。

この論文にも記述されているが、高速道を走っていると渋滞に出会う。列の先頭に何があったかわからない。ノロノロ運転をしながら渋滞が終わってみるが何が原因かわからない。たまたま先頭に軽自動車が走っていると「これかな」と思うことがあるぐらいだ。

以前に高速道での渋滞に取り組んだテレビ番組があった。一定速度で一定間隔を保って走っていれば渋滞など起きないが、誰かがブレーキをかけ車間距離が詰まってくると危険を感じて次々にブレーキをかけ最後尾になると停車するのだ。

この論文によると、自然渋滞を数理物理学で説いたという。

気体力学の方程式を使い、高速道路の状況を時空座標にプロットすると、渋滞が始まると車は減速する。渋滞の波の進行方向は交通の流れと逆になる。その速度は15~20㎞で4~5時間続く時もあるという。交通渋滞の速度が後ろ向きに進む理由を示すことができたというのだ。

そこで英国では①混雑時には制限速度を下げる。112㎞のところを97,80kmに下げるのだ。そして②不必要な車線変更をしないという。ただし何故制限速度を下げるとそうなるかはわかっていないという。

交通量(密度)が増せば速度は低下する。流量(単位当たりの車の台数)=速度×密度(交通量)という関係か。

関越道でも上り坂になると「速度に注意」という意味の表示が出ている。上り坂になるので速度が落ちることに注意ということか。

また、「渋滞は追い越し車線から始まる」とも表示されている。前の車を追い越そうとすると速度が乱れ、不必要なブレーキをかける機会が多くなる。追突事故も追い越し車線で多い。

渋滞した時に早く目的地につくには本線側を走行した方がいいという実験結果もある。




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