2020年10月27日火曜日

オリンピックかコロナか:アスリート誰一人「中止」を言えないのか

アスリートの祭典東京オリンピック強行か、国民の安全のための新型コロナ対策を優先すべきか。重要な判断になる10月が過ぎようとしている。国民の世論調査でも半数以上が「中止」を望んでいる。そんな状況下でアスリートは誰一人中止を言えないのか。

「安全な環境下で(IOCバッハ会長)、「ウィルスに打ち勝った証として(菅総理所信表明)」 東京オリンピックを予定通り開催できるのか。

日本の現在の状況は、感染者増と感染防止がバランスを保った状態で何時でも崩れる危険はあると専門家は警告する。東京の感染者数も上下動はあるが200人程度だが、最近は青森など地方で感染者数が増加、クラスターが多発している。

地方の感染者数増は首都圏が一因で首都圏の感染者対策が重要と言う。しかし東京はGOTO東京、大型イベントでの規制緩和での感染の実証実験をしようとしている。東京オリンピックへ前のめりだ。

首都圏での実効再生産者数も1以上で収束への気配はない。

一方、海外はもっと大変な状況だ。アメリカは感染者数860万人、1日の感染者が8万人増と言うし、3度目のピークが心配されている。イタリアは1日2万人増で規制強化、スペインは非常事態宣言を出すという。欧米では大変な状況になっている。

更にはロシアがドーピング問題で東京オリンピックに選手団を派遣できない見通しの腹いせにサイバー攻撃を仕掛けてくると可能性があり専門家が警告している。

誰が東京オリンピック開催の是非を決めるのか。

IOCのバッハ会長は「安全な環境下」での実施を主張していたが、以前はWHOの助言に従うとも言っていた。WHOはコロナが収束するのは2022年ごろとも言っていた記憶がある。では今の状況下では無理ではないか。

たとえ強行できたとしてもオリンピック後は巨大な借金と日本中が新型コロナウィルス感染拡大で経済社会再生どころの話ではなくなって来ないか。

新らしい施設で多くの観客の下で競技をしたいというアスリートの欲望はわかるが、今のコロナ禍では無理な話だ。

アスリートだって国民の一人だ、誰一人「中止」を言い出す人間がいないのか。

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