菅首相の所信表明を読んでみたが、1年ちょっとの期間で何ができるかだが、「終わりに」で宣言した「行政の縦割り、既得権益、悪しき前例主義を打破」し「国民のために働く内閣」を目指すという。
しかし国民は知っている。安倍政権時の民主政治に反する数々の行為に対しては悪しき前例を踏襲する姿だ。当然だろう、官房長官として安倍政権を支えるために無理筋を押し通した責任は大きい。
菅首相の「既得権益、悪しき前例の打破」は自分の都合でいかようにもなるのだ。国民が期待していることとは違うのだ。
その第一歩が日本学術会議の新メンバー6人の任命拒否、「未来志向」での組織の見直しを強引に要求していることだ。10億円の交付金、首相の任命権がそんなに重要なのか。山極・前日本学術会議会長が「学問に自由より民主主義の問題だ」といったことは正論だ。
さらには6人の任命拒否の発端を作った杉田官房副長官を野党が国会に招致しようと要求したが、自民党は「前例がない」と拒否している。「拒否の理由を問いただす」重要な人物でありながら拒否するとはどういうことか。
自民党国対が拒否しても菅総理が「やれ」といえばやれるのではないか。それが菅さんの宣言の主旨ではないか。
安倍政権時の「モリカケ問題」での真相究明、「桜を見る会」の政治資金規正法違反疑惑についても「悪しき前例の踏襲」では国民の期待に応えていない。
内閣人事局制度を悪用した官僚掌握、公文書管理の曖昧さ、記者会見での質問制限、えこひいきな運用は悪しき前例ではないのか。
今後の国会審議での野党の追及、菅総理に答弁に注目だ。まずは民主政治を取り戻すことだ。
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