11月3日まで10日余り、選挙権はないが私たちの生活にも大きく影響するので、どうしても気になる米大統領選だ。メデイアの予想、今までの大統領選を100%的中させたという専門家の予想も今回はバイデン候補勝利だ。それでもトランプ候補は激戦区を回り巻き返しを図ろうとしているのか。
新型コロナウィルスに感染しても打ち勝ってマスクなしの共和党の大規模集会に参加しているテレビの映像を見るとあまりにも熱狂的で驚く。拍手をしながら演台に近付き親指を挙げるしぐさはもう慣れた。どこかの共産主義国のカリスマ指導者のようだ。
しかし、トランプ候補は本当に巻き返しができるのか。
共和党の支持者はどうしてこうも熱狂できるのか。確かにトランプ候補の方がスピーチもうまいし、相手をやじり倒すこともうまい。相手をねじ倒すことに共和党支持者は快感を覚えるのか。
今日の最後のテレビ討論はロシア、中国、ウクライナを相手にするスキャンダル合戦になった。バイデン候補の次男が高額な報酬を受け、利権誘導していた疑惑に対して、トランプ候補は中国に秘密の口座を持ち、高額な税金を中国に払っていたことが暴露された。
しかし、外交上の問題にはアメリカ国民はあまり興味を示さないのか。トランプ候補は独裁者として同盟国に厳しい姿勢を示しているのに。
新型コロナウィルス対策でもトランプ候補は中国責任論をぶつが、バイデン候補は感染防止対策が間違っていたと主張した。確かに発症地は中国に間違いないが、問題は後の対応の仕方ではないか。
テレビ討論での評価は第一回目はバイデン優勢、今回は引き分けというところか。
海外のメデイアはもう後のことを考えている。WSJはバイデン勝利の時の政権移行がうまくいくかどうかを報じている。2000人以上の人が動き、政権移行に必要な情報も与えず、大変な目に合う場合もあるのだ。
また市場の心配はトランプ候補は減税で企業に甘かったが、バイデン候補は企業、富裕層に課税強化するという。
政党が変わることは政策も大きく変わる場合がある。トランプ候補は同盟国には駐留費の増額負担、対中では強硬な姿勢をとってきたが、バイデンさんでどうなるか。同盟国との対応は見直されるだろう。中国に対しても関税は見直されるだろうが、知的所有権などの問題はトランプ政権の継承ではないか。
オバマ政権の時は中国に甘かったと批判されている。二度と「間抜け」なことはやらないだろう。
米大統領選は選挙人を選ぶ間接選挙だ。クリントンvsトランプの時は得票はクリントンが300万票多かったが負けた。
気の抜けない選挙になるだろうが、トランプ政権の実態はわかっている。期待ではなく、実態で評価されるとトランプ候補は不利だろう。
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