2021年1月29日金曜日

新型コロナ対策で懲役刑:そこまでして「やる気」を見せる必要があった菅総理か

 菅総理の思いが国民に伝わらない。外出自粛、時短要請、緊急事態宣言発出が感染者数の減少になるかと思っていたが、過去最多の高止まり、医療機関ひっ迫、崩壊の危機と医師会は警告する。世論調査では政府の対策を「後手」「もっと早く」と政府の対応の遅さの批判に集中している。

そんな中で通常国会、菅総理の施政方針演説、代表質問、予算委員会とイベントが続いた。終わってみれば、野党は政府を批判、政府は従来の政策を正当化する答弁を繰り出し、民意に沿ったと思われる野党の折角の提案にも肘鉄だ。

長引くコロナ禍で非正規労働者、失業者の生活は困窮、参考人の「再度の給付金支給」提案にも菅総理は「生活保護で」と自助を促す。SNSでは菅総理に非難殺到だ。

菅総理の答弁もペーパーの棒読み、内容も簡素化、ついに野党議員から「ペーパーの棒読みはやめろ」と忠告されると、菅総理は「答弁の正確性いじのため」と強弁する。国民は皆、ペーパー以外に自分の考えは言えないとわかっているのだ。

予算委員会でも菅総理に答弁をさせないように担当大臣が手を挙げて答弁席に向かう。質問者は「総理、総理」と叫ぶシーンは過去にも見たことがある。

難しい判断を迫られる必ずと「専門家の意見を聞いて」と責任転嫁するが、自分たちに都合の悪い専門家には目をくれようともしない。

京大の西浦教授が海外の専門誌に「GOTOトラベルが要因とまでは言えないが、感染拡大のきっかけにはなっている」という論文を発表、野党は国会予算委員会に招致を要求したが自民党が拒否したらしい。

そんな時に共産党の小池議員の質問に注目した。

新型コロナの特措法、感染症法改正で強制力を付けるために私権を制限する罰則刑が付けられた改正案が提出されたが、厚労省のHPで科学審議会の感染症部会で審議した経過が公開された。

小池議員はその議事録では18人中、3人が賛成で、ほとんどの委員が慎重論だったという。審議部会で「概ね慎重論」だったのがどうして「概ね賛成」で法案提出になったのかと菅総理を追及した。

政府はPCR検査で陽性になった感染者が保健所の入院措置を無視して街中を動けば感染が拡大するのでそれを阻止するために罰則を設けて強制力を付けようとしたのだ。そうすることにより「後手」と批判されていたことに「やる気」を見せたのか。

田村厚労相は物理的にも時間がなく、予算員会ではなく本会議などで議論すればいいと考えていたようだ。

でも、小池議員は何故、部会では「概ね慎重論」だったことを今まで言っていなかったのかと責任追及だ。

厚労省が部会の議事録を公開したタイミングの悪さに何か背景があったのではないかと疑う。

罰則刑を適用するとなると誰が判断するのか。保健所の担当者か。保健所の仕事はそうでなくても多くパンク状態だし、逮捕する警察も防御服など対応ができるのか。罰則刑と言うことになると履歴書にも記さなければならない。それほど重大な事件かと言うことにもなる。

さらにタイミングの悪いことに、自公の議員が銀座をはしご酒したが、陳情を受けていたと豪語する事態が明るみになった。「外出自粛」「時短」を要請している時期の国会議員の身勝手な行動が国民の批判にさらされた。

菅総理が予算委員会で謝罪し、麻生さんが自派の総会で謝罪(?)、公明党の山口代表が国民に謝罪した。

そういうこともあってか、自民党は法案成立を優先し、罰則の大幅な譲歩で野党と譲歩する羽目になった。

今回の事件で政府の法案検討過程と提出の裏側がわかった。逆に、そこまで政府は追い詰められていたのだ。今後の政局を考えれば譲歩するしかなかったのだろう。それだけ菅政権は弱体化しているのだ。


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