2021年1月25日月曜日

菅内閣支持率33%は何を意味するのか

 

菅政権が当然のことだろうが支持率が30%台になり危険水域に落ちてきた。朝日新聞世論調査(2021.1.25)は「支持する33%」、「支持しない45%」と朝日新聞は何時も厳しい結果だが、今回は違う。読売新聞も「支持する39%」、「支持しない49%」と比較的甘い読売新聞でも厳しい結果が出ているのだ。 

何を意味するのか、発足当初は65%という支持率が4ヶ月ほどで急落しているのだ。評価が高かった大手メデイアや評論家は赤っ恥をかいているのではないか。 

石破さんや岸田さんに比べて安倍長期政権下で官房長官としての実績が評価され、「無派閥たたき上げ」「非世襲」のプロフィールの好感がもたれたのか。 

確か実務者タイプと評価されていた。安倍政権が新型ウィルス対策で右往左往し、政権放り出しで混乱しているのを修復するには実務者が要求されるのだ。

そしてこれと言った新しい政策がない自民党にとっては「安倍政権の継承」が楽で、それには官房長官として支えた菅さんが適任で二階さんから「菅さんしかいない」と説得されたらしい。 

でも分かりにくいのは「安倍政権の何を継承するのか」だ。 

安倍政権には負のレガシーが付きまとう。モリトモ事件での公文書偽造、隠蔽は民主政治の根幹を揺るがし、「桜を見る会」「夕食会」の政治資金規正法違反、公選法違反事件が公設第一秘書が略式起訴、安倍さん本人は「関与していなかった」として不起訴処分になったが、東京検察審査会が黙っていないだろう。強制起訴の可能性もあるのだ。 

「政治とかね」の問題で、吉川元農水相の収賄事件、広島選挙区での河井議員の買収事件が目立つがそれには二階さんや菅さんが関与しているのだ。 

一切口をつぐみ、説明責任を果たさない。「くさい物にはふた」の政治手法を受け継いだのか。 

恐らく安倍外交の継承もあるだろう。「開かれたインド太平洋」構想、自衛隊の海外派遣、集団的自衛権行使、対北での核ミサイル問題などがあるが、トランプ氏が大統領選に破れ、弾劾裁判の可能性まで出てきた。安倍さんの築いた友好関係も反故になった今、バイデン新大統領と新たな関係を築く必要が出てきた。 

安倍氏が辞任のきっかけになった新型コロナウィルスでの対策の右往左往は継承しているが、これが支持率下落の最大の要因になっている。 

GOTOトラベル、飲食業をどう守るか、観光地の支援など経済再生に重点を置く菅政権にしてみれば緊急事態宣言は避けて通るべきだったのだろうが現下の感染者数の爆発で「後手の発出」になり「宣言が遅すぎた80%」「評価しない63%」「指導力が発揮されていない73%」の結果になった。 

そしてこれも喫緊の課題である東京オリンピックの開催の是非だ。88%が「中止」または「再延期」だ。それにもかかわらず「新型コロナウィルスに勝った証」として「必ずやり遂げる」とコメントしている。 

関係する自治体やアスリートは早く方針を出してほしいという。 

誰が言い出すのか。菅総理、小池知事が自ら中止を発言することはないだろう。余りにも危険な判断なのだが、森さんあたりがポロリと漏らすか。IOC会長だって判断をギリギリまで延ばしたいだろう。 

困るのは、東京都、関連自治体、アスリートだろう。アスリートや競技団体が「国民に寄り添う」と発言すればいいのだ。新型コロナが入り込み、国中に変異株が蔓延する危険を誰が止めるのか。 

「国民の健康、安全な生活環境」を守るのは菅総理の仕事ではないのか。判断を誤れば一気に20%台だろう。 

そして今後はどうなるか。「ポスト菅」?

「次は誰」と裁定を下す人材がいるかというと二階さんだろうが、菅総理の失敗は二階さんにも責任がある。各種業界と利権関係にあるが政治判断を狂わす原因にもなり不適だ。

宏池会復興で前回第2位だった岸田さんも可能性はあるが麻生さんがどう動くか。安倍さんも終盤支持の意向だったが今は自らのことで求心力を失っている。最大派閥の細田派には候補者はいるが人気、実力では未知数か。 

急遽ワクチン担当になった河野さんを後継者(?)にしようと菅さんが目論んでいるようだが、「潰し屋」としての評価は分かるが、構築し進めていく才能はどうか。 

前回第3位と潰された石破さんも地方も含め全員投票では出馬するのではないか。しかしなにぶんにも正論を吐くことで犠牲になる仲間もいることを忘れるなと竹下さんに忠告されたという。

そのためか、菅政権の支持率低下でも「気にするな」と政権に発破を掛けている。出馬の意向があるのか。 

野党も政権交代のチャンスだが政党支持率6%では覚束ないが、細かいことは言わず大同団結で野党を支持することは出来ないか。採取から政策の一致を見ていると団結など出来ない。原発、エネルギー問題、憲法改正など直ぐに解決できる問題ではないだろう。

 

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